飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「大人手不足時代」妄想

手前味噌な愚痴ですが


とある方から大学生の採用方法について相談を受けました。

その方の出しているWebの募集広告を拝見しましたが、

疑問の多い内容でした。

まず「スタッフ募集」とだけ告知されているだけで、

仕事内容がまったく書かれていません。「ホール担当」とか「調理補助」とかさえもです。さらに、商売に関係ない写真が貼られていて、仕事が想像できません。

その代わり職場環境についてはそこまで書くか?というぐらい情報が書いています。既存従業員の年代構成、男女比とか 書くなら まず仕事内容を書いてほしい。

その上、募集人数は「1名」と記入されてました。

週1~2回でもOKってあって募集人数1名だったら何のための募集ですかね?


とか、いろいろ疑問のある広告でした。

CMでおなじみの最大手の募集サイトだったのでかなりの高額な広告ですが、原稿にアドバイスしないのかなあ、、、、、、

っていうか、この広告媒体は本当に募集者と求職者を結び付けたいと思っているのかな?とさえ思いました。


そんなことを考えていたときに バイトネットさんという会社からDMが来ました。内容は電話にでない学生さんが多くなったという話で、その中の文章が、、、、


「そんなコミュニケーション力のない人は採用しなくていい!

…と切って捨てられないのが現代の超人手不足。」です。

これは、あきらかに人手不足感覚を煽ってます。


そして最後の締めは

 自社の開発したラインによる募集サービスの紹介です

(なんだ電話をラインにしましょうってことか?)

こんなふうに自社の募集サイトを売り込むために 人手不足を当然のように主張する 「あおり」が多いですね。


人手不足をあおるといろんなものが売れます。

募集サイト、無人レジ、オーダータッチパネル、、、、、、。


採用できないのは募集方法の間違いや不良サイトの責任

退職するのは経営者の責任じゃないのかなあ

採用対象者はゼロではないのですから。


確かに、飲食サービス業は常に人材不足ですが、

それは仕事柄、昔からです。

良い店には人が集まりますが 

アカン店は何人雇っても辞めるから

人手不足になります。

昔は従業員が集まらなければ

サービスが悪化して閉店、没落するだけでしたが、

今は従業員が集まらないのに

無理やり営業できるシステムが

開発されています。危険だわー。


長いレンジで考えてみると

このまま人口減少したら需要もへるから

必要な人数は減るのではないですか。


外国人がたくさん日本観光に来たとして

期待しているサービスは日本の「おもてなし」であって外人や機械のサービスなんですかね。


結局お客さん減りませんか。

ほんとに大人手不足時代は

来ますか?


とにかく人不足時代到来とかいう

あおり には警戒したいですね。 


真剣な分析と考察で、でた結論なら

いいんですが、

自社の製品をる目的の 

あおりもあります。注意しましょう。


どこかにいるはずの「自社にマッチした求職者」を探すのか

「求職者なんかいない」前提で考えるのかで、

起こすアクションもだいぶん違うと思います。


要は本質の問題ですね。

私は「どこかに必ずマッチした求職者がいる」前提でしばらくはやっていきますわ。