飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

退職対策の本質

手前味噌な話ですが


私には口癖があるようです

新しいアルバイトの人に対して

1日の勤務が終わって帰るときに

「どう?続けていけそう?」と、聞きます。

ほかのアルバイトさんから「どストレート」ですね

と、笑われたりして。


バイト終わって帰る人には

「また来てねー」って言うことが多い。

辞めてほしくないからです。


世間では「人手不足」なのですが

簡単にできる退職予防策は

店長が時々「辞めんといてなあ」って言うてみることですな。

「君に辞めてほしくないねん」と言うとアルバイトさんは

一瞬きょとんとしますが、いろんな反応をしてくれます。

その反応によっていろんな判断ができますけど。


「やめないでほしい」この一言がなかなか言えない店長が多い。

言うと、変な空気になるのが怖かったり

「辞めるな!」というプレッシャーが伝わって逆効果になったりするからですね。

簡単なようで 難しい一言です。


アルバイトが辞めない方法を論じる情報も多いです。

曰く、環境整備、評価制度の改革、多様な育成システム構築等・・・・。

優れた情報で個人店から見たらうらやましい限りですが、

個人経営レベルには無理な投資です。

また

すでに職場が崩壊してたら投資効果もない。

アルバイトさんのために経費を使って休憩室を改築して、

アルバイトさんに「なんで改装したと思うか」と聞いても

自分たちのためとは思ってもらえなかったり、

そんな改装する金あるなら 時給を上げてくれと言われたり・・・


企業レベルで数百店ある中のどの店舗の休憩スペースを改良するかを話し合ったり、全社共通な育成システムを作ったりするのは素晴らしいことですが 現場の長が意図を伝えてなかったら、狙った投資効果を出すのは難しい事です。


店舗レベルで考えると大企業のチェーン店でも個人店でも

働く人にとって規模はほぼ同じです。


朱々仁川は皆さんご存じの通り休憩スペースがありませんので

空いた客席で賄いを食べます。

客席を限界まで広げた結果そうなりました。

休憩スペースが無いのでプランで休憩を取らない事にしました

短い勤務時間でたくさんの人に働いてもらうことにしました。

でも 満席で賄いが食べれなかったり、そのために勤務延長したり、

いろんな問題がありましたが小さな改良を重ねています。

その本質は「君にやめてほしくないねん」です。


チェーン店での従業員全体に対する改善施策を

店長が

「君のため」=「1対1の関係」に持ち込むチカラが

あれば、えぐい人手不足は避けれると思います。