飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

レーバーコントロール

手前味噌な話ですが

 

アルバイトの労務費管理状況をどう表現するかですが、よくあるパターンで売上に対するパーセンテージを用いる事があります。フードコストと同じように対売上〇〇%と表して状況判断するんです。社員人数にもよりますが10~20%くらいで運営されているようではないかと思います。数値化すると違う店と比べやすく、チェーン店ではよく使われていますね。1日とか1時間とかの売上げに対するモデル時間数を決めておけばそれに平均時給をかけた物の売り上げ%と実際の%の差を出す事ができるので、現場のコントロール状況を評価したり批判したりもできるものです。

たとえば今月のプラン%が18%としたら、それを守るために必死なって店長がコントロールするわけですね。チェーンの店長さんの一部で何が起こるかというと、月の前半に売上げが来ずオーバー気味になったので後半は必要な人数を削って帳尻を合わせるんですわ。そりゃ「レーバーコントロール」という言葉のイメージも悪くなるでしょう。

 

個人事業主の飲食としては、必要だとわかってる人員を省くと、売上げが取れなくなるので、絶対にしませんが、雇われている店長で、月末の数字から評価されるとなると、自分の給料を守るために必要人数を省くかもしれません。で、その分をサービス残業で埋めるんではないでしょうか。でもサービス残業の生産性って普通より低いからやっぱりサービス低下は免れず、売上げが下がります。下がったのち、削ったあとの人数との帳尻があった時点での売り上げしか得れないので、売上、さらに利益は下がったままになって、オーナーのビジネスが崩壊するんです。


売上の低下が予想されたら、まず売上げプランの変更を行って、それに合わせた時間数にできるかどうか検討する事から始めるべきですが、面倒たから、しない。

 

私は個人事業者としてずるーいので、売上げプランに自信が無い時は、1人づつすこーし短めに時間を組んでおきます。プラン以上に売れそうなら、「すまんがちょっとだけ延長できますか?」と言って延ばしてもらいます。毎回毎回やってたら使えませんが、そういう意図を仕込んでる日はありますね。

 

経営者の皆さんが注意しないといけないのは トータルでマイナスやイーブンのお店ってどうなのか?を理解しておくことです。プランが適正キチキチならイーブンは危険ですよね。プランにプラスの日とマイナスの日が50%づつの可能性が高いからです。営業日の半分は不適正かつ不足なのだということ知ってください。サービスが低くて売上げが下がる可能性が高いです。マイナスは話になりません。

 

でも 通常はこの手の数字で問題視されるのはプラスの店舗だと思います。店長自身もプラスはアカンと思ってます。レーバーオーバーだからですね。

最初のプランに「あそび」があってすこし緩くしてるならば、プラン内でうまくコントロールしていけますから、一概にオーバーしても良いともいえません。

 

飲食社員店長の皆さんに言いたい・・・・・

このパーセント管理の特徴は「横並びで比較」するためです、この呪縛を逃れる方法はいくつかあります。それは退職率を徹底的に下げる事です。平均データには新規採用者の育成時間数が入っていますし、新規採用者の生産性が上がらない期間の時間数も加味されています。だから新規採用を極限に抑えれば呪縛から逃れるでしょう。


平均値、偏差値、パーセンテージなんて そんなもんです。

現場の見方のわからない人達がわかったような事を言うために作ったものですよ。数字である以上、その構成内容を見れば、なんとでも見せれる。そんなことよりも現場を不安定にしないように、適正に営業することが最高のレーバーコントロールなんですね。


それが解る、それが見える上司がほしいねえ。