飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

先輩にホールの大切さを教わりました

飲食店は「味」た!「回転」だ!と言う考え方が一般的です。確かにその通りなんですが、実は「ホール」の力も必要です。私が若いころカウンターに10台レジのあるお店の店長をしていました。とにかく回転させることが大切で、そのために厨房の生産性ばっかり考えていました。そんな時、先輩が「ホールに人を配置して、お客様にサ-ビスさせろ」と言ってきました。そんなことは効果の無い事で、ホールは定期的に掃除してたらええやん、と思っている私に、先輩は「だまされたと思ってやってほしい」と言ってきたので、先輩の言うとりに配置してみました。

すると、1~2週間すると、、売上げが上がってくるんですね。不思議でした。300席ぐらいあるお店でしたが、客席で従業員のお姉さんが、子供と遊んだり、お客様とお話したり、誘導したりしてる光景が、とてもしっくりきました。結果としてお客様が増え、回転が速くなってるんですが、その根拠を論理的に説明はできません。

っていうか、論理的な説明なんか要りませんよね。お店が良い雰囲気になれば売れるんです。「だまされたと思って・・」とまで言って自分の確信を伝えようとしてくれた先輩に感謝しています。

以来、私はホールからお店を見る癖がつきました。お客様からお店がどう見えるのか、を常に感じていたら、仕事のヒントはいくらでも出てきます。厨房で鍋を振ってるだけの店長さんでも、じーっとお客さんを見ている人のお店は売れていますが、客席が見えない場所にずっといる店長さんのお店は売れなくなってきます。これは真実だと思っています。

商売人がお客さんへの興味を失ったら次の仕事は想像できなくなります。それは怖い事でした。とにかく良い先輩に恵まれました。上司でもないのに意見してくる先輩って大切ですね。