飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

質の高いサービスを引き出したい

今は亡き野村克也さんが、ヤクルト監督時代のエピソードとして聞くに、

ID野球を推奨する彼は毎日ミーティングで野球の戦術やプロ野球選手の生き方を座学として教え込んでいたのだが、いざ現場での指揮となると選手の「感性」を重視し、細かいサインで選手を縛る事はなかった、とのこと。

そりゃそーですよね、現場でいちいち指図せんでいいように普段の育成に力を注ぐんですから。現場で細かい指示をせんといかんような選手では勝てない。質の高い育成こそが勝つための条件、、、、。賢くて謙虚なリーダー像です。過信したリーダーは、自分の思う通りに動く選手を作って、完全にリモートコントロールしようとする。でも、野村監督はそうではなかった。選手と話し合った。だから彼のチームでは他所で通用しなくなった選手が何人もカムバックしています。これが「野村再生工場」といわれる所以。

飲食店においてもサービスを実行するのはひとりひとりの従業員ですから、常に店主とコミュニケーションして、次にどんなアプローチをすればお客様が喜んで、お店が盛り上がるかをいっしょに考えるようにしたい。こちらの企画したサービスを順番に繰り出すような指導では「感性」は育たない。お客さんと向き合って、観察して、次に行う行動を選び、アドリブが効いてて不快じゃないって、いいよね。

 

感染症と向き合う」っていう言葉が使われています。ウイルスですから簡単には絶滅できないとみんな思っているからですね。向き合って、観察して、どう付き合うかを地域や個人で判断するって方向性がレベル高いんじゃないかな。そういう意味で「3密」は、個人の感性を強化する(本質的)情報だな、と思っていました。しかし「マスク会食」とか知事による「我慢してください」とか「都民は意識しているのかしら?」という発言からは、質の高いリーダー像は見えませんな。

質の高い行動を生むには良質なコミュニケーションが必要です。