飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

レストランチェーン店長のおとぎ話ですよ。あくまでも。

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レストランチェーンの店長のおとぎばなしですが・・・・・

 

大阪の繁華街にそのレストランはある。

そのお店の周辺で向こう1年でいくつかのおおきなイベントがあるので上司はアルバイトの数を増やすように指示していた。仕事のできる店長は、従業員の休憩ルームとロッカールームを増設し、上司に「準備完了」をアピールした。上司は採用活動が大丈夫かどうか心配だったが、まずまず先進的だなと評価した。

半年後の年末、1回目のイベントが立ち上がった。すでに彼のお店は人手不足になりかけていた。上司は「今まで何をしていたの?」と思った。彼はやるべきことはやっているが人が集まらないんです、といった。

なんとか1回目のイベントは乗り越えたがほどなく2回目、3回目のイベントがはじまった。彼のお店のバイトはいまだに増えていないので、イベントでご来店されるお客様を受け入れる事ができない。アルバイトが劣悪な労働条件を嫌がり、さらに人不足になった。それでも上司は地道な採用や 今いるアルバイトの条件を良くしたりして稼働を上げて対応してほしかった。しかし彼は「環境が悪い」「そもそも人が住んでいない」などの言い尽くされた古い理屈を並べた。

そして、他店へのヘルプ要請や、人材派遣の会社への発注をさせてほしいと言ってきた。上司はしぶしぶ認めた。

しかし彼の仕事ぶりをしっている他店の関係者はヘルプを出さない。そこで彼は、お客様の「入場制限」をすることを思いついた。入店を7時までに制限し8時で閉店するというのである。それでもうまくいかないので、 「当店ではお酒を売りません」という張り紙を出して、入店を制限した。

ほとんどお客様の来店が無くなり、やっとアルバイトが不足しなくなった。彼の作った休憩ルームは使われず、無駄な投資のままである。

彼のそんな行動を他の店長が批判した。「お客様のご来店を制限する前に、自店舗の体制をつくれよ、店長失格だ!」と、言われた彼は「採用だけで対応するのは限界がある」と反論した。彼は議論は得意で饒舌なのであるが、実態が伴わないのであった。

 

そんなとき、彼の部下が休日にお店のピークをかえりみず、みんなで何回も遊びにいっていた事が明るみにでた。店長は立場を失った。