飲食店での飲酒禁止(酒類販売停止要請)が11日まで続きます。ほかの場所にもいろんな要請が各県知事から出ています。なんとかして「人流を止めたい」ようですが、なぜ止まらないのか。私は昔、飲食店のコンサル的な仕事をしていた時の事を思い出しました。
アルバイトのスタッフが安定しないお店へ訪問し、店長とお話する時間を持ちました。「その店長」と売上げの事やスタッフィングの事などお話しましたが、どうも「この店長」は自分勝手でわがままなんじゃないかなという印象をうけていました。そこで私は、「あなたは誰と戦っているのですか」と、質問をしました。普通の答えとしては、競合他社とか競合店の名前が出てくるんですが、彼の答えは「アルバイトですかね」でした。アルバイト全員ではなく、一部の、彼の言う事を聞かない人たちの事でしょうが、彼にとってはアルバイトが「敵」で、「やっつける」対象だったようです。
そりゃあ、売上げもさがるでしょうし、スケジュールも埋まらないでしょう。
いうこと聞かない人もいるかもしれないし、やんちゃなヤツもいるでしょうけど、それも含めて、敵ではなく自分の仕事の対象として、または「大事なお客様」として、従業員をリスペクトしないとチーム力は上がりません。従業員はこの店長に「公平感や公正感」を感じないから、いう事を聞かないんだと思いました。
昨今の政治においては、人流を止めたいがゆえに、府民・都民全体に向かってプレッシャーをかけ「やってはいけない事」を連発する。で、自分が要請した事を守ってくれない人々に対しては「前から伝えている」と怒る。要請は命令じゃないので受け入れるかどうかは任意なんだよっていう原則も忘れたようです。
最近「バイトが敵だ」言った「あの店長」をよく思い出します。
「お酒がのめなきゃ、飲食店なんか価値ないでしょ。」が飲食店来店抑制戦術です。「GWにわが県に来ても楽しくないですよ」という知事もいました。行先の価値を意図的に下げて、人流を止める・・・・。(でも敵は人流ではなくて、感染源だとおもいますがね。)
物理的に国民の行動範囲を狭めるためには、交通機関の停止とか縮小が正しいとは思いますが、それはできないので、行先になりうる場所の価値を下げる事で国民の足を止めるってことですが、行先になりうる場所は無数にあるので、なかなか、完全にはとまらないんだと思います。大変です。
すでに、我々は酒類販売停止で「やっつけられ」たようです。手も足でません。おとなしくいたします。だから考える時間が増えましたが。
この条件下で、なんとかすこしでも価値を出して、一部のお客様であっても喜んでいただけるように毎日「店長・従業員一丸となって」やっていきます。それしか道は無い。