飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

この1年半の 飲食店の気持ちと状態

感染騒動も報道されなくなってきました。

しかし、いまだ21時までの短縮営業要請中ではあります。

おそらく一旦、終結するものと思われます。第6波がどんな規模になるのかが、気になるところですが、飲食店にとってこの1年半、何が起こったのかを考えてみます。(接待を伴うクラブとかは別として)

まず、大部分の飲食店は「協力金」によって経済的には安定していたと思います。一部の大規模飲食店は、社員も多く、経営は大変だったと思いますが、それはレアケースです。

閉店した飲食店の多くは、後継者不在や、もともとの売上不振によるもので、ここ1年半の不況が原因ではないはず。

そういう意味では、政府に感謝なのですが、それを大きな声で外に向けて言いづらい理由が2つあります。

1つは、他の業者さん、(特に酒屋さん)が殆ど協力金を得ていない事です。我々が営業を縮小したり中止しているのですから、関連業者の皆さんからの購入金額も極めて少なくなってしまいます。なのに我々には「協力金が注入されてるから大丈夫」みたいな事、言えません。不公平ですしね。

 

もう1つは、自分たちの事業である、「酒類を伴う飲食業」という業態に対する否定論が横行している事です。

政府も世間も全ての国民のみなさんが、「居酒屋で酒をのんで食事してはいけない」という感覚をもってしまった。それも政府主導で1年以上にわたって刷り込まれている。感染騒動が終わってもこの産業は否定され続けるのではないか、という不安がいつも心を支配しています。「非接触システムのレストランができた」とかのニュースが流れると、非常に不安になります。

しかし、本当に「飲食店の酒」が原因なのか、を誰も検証してくれない。例えば、第5波は飲食店が自粛している中 大きく流行り、一気に終息しています。つまり「飲食店の酒」は 主たる原因ではないように思うのですが、真相はわかりません。

極端に言うと、不公正な職業差別が今も行われていると思います。

 

我々は商売の根幹を崩されているのですが、協力金があるので反抗するわけにもいかず、おとなしく死んだふりをしていただけです。

この「死んだふり」が結構ストレスを伴うものです。

そもそも、自営業者は自分が目指す「店」を作りたいから自営業をやっているのです。そこを捻じ曲げられて、死んだふりをするのは苦痛なタイプが多いのです。

 

この2点を改善してくれれば、もっと政府の政策を積極的に肯定できたと思います。

とにかく、今はお店の売上げを再構築する事に全力を尽くします。