飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

ユニホームの多様化(ダイバーシティ)てあるかな?

ユニホーム(制服)って何だろうか?と考え直しています。

今年はタイガースが頑張っているので、従業員みんながタイガースユニホームを着用しました。古着ショップで女性用のカラフルなユニホームを安く買ってくるのです。

みんながピンク、黄色、ブルー、白等のユニホームを着ると、カラフルで可愛い。お店も華やかになりました。で、もともとの黒いシャツに戻したら、「なんか地味やな」と、感じます。

ホール係のバイトさんに聞いても、カラフルな服で働くほうが可愛いくて良いようです。たとえば制服が可愛い高校のほうが生徒が集まるので、制服のモデルチェンジをする高校が多いとも聞きます。

そんなとき、私がチェーン店の店長をしているときの事を思い出しました。

それは京都の繁華街の真ん中の300席くらいの店でした。むちゃくちゃ売れますし、超満席が続く店です。そのチェーン店には アルバイトの中に「お客様係」というタイトルがあって、フロアサービスとか、近隣幼稚園等への渉外活動とか、バースデーパーティを担当できるトレーニングを受けた人が指名されます。

しかし、私のお店は強烈な繁華街なので、渉外活動とかバースデーパーティなんか必要ではなく、ひたすらフロアサービスで、席案内、相席要請、退席要請が主な仕事になります。席数が多いので人数もたくさん必要なのです。ですから10人くらい一気に指名して「チーム」にしました。

でも、実はこの指名によるチーム作りにはもう一つの目的がありました。そのお客様係のユニホームはとても可愛いくて、それを着てみたい人が多くて、、、。指名しておかしくない範囲でなるべく多くの人にそのユニホームを与えれば、退職予防になるし、フロアサービスの本番は 土日ですから、土日の稼働率も上がるわけで、一石二鳥でした。

あるとき、上司がお店にやってきて、お客様係のユニホームを着用した人が多い状態を見て「黄金時代を作ろうとしているのかい?」と聞いてきたので「いやいや、この服着せてたら、とりあえず辞めないんですわあ。」と言ったら、上司が大笑いして「そんなことやるヤツ初めてみたわ」と言われました。私は上司の既成概念を打破したみたいでした。私はそんな奴でした。


ユニホームだから「全員同じ色、同じデザインでなければならない」という考えも100点ではないかもしれません。お客様と従業員の違いが判別できれば、従業員が「可愛いな」と思ったり、アレンジを楽しんだりできるほうが、よりよいユニホームなのかもしれません。

アルバイトさんの安定やモチベーションアップに、簡単に効果が出るやり方かもしれないので、「ユニホームの多様化」に少し取り組んでいこうと思います。