飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

クーポンだらけになってますねえ。みなさん大丈夫ですか。

あるグルメサイトの担当から電話がありました。内容は全国レベルのタクシー配車会社とタイアップして、配車会社が出す500円クーポンを使えるお店になってください、とのことです。

参加表明したら1万円もらえるし、期間は12月から1月中旬までなので、おそらく損しないシステムにななっています。

ある程度良いお話だったのですが・・・・丁寧にお断りしました。

断った理由は、

年末年始についてはGOTO EATの復活とか、宝塚地域のクーポンとか、企画モノがいっぱいあって管理・集中できないからです。

電話をかけてきたグルメサイトさんにしてみれば、「参加しておくだけで少し(数千円)は儲かるので、やったほうが良い」という考えです。それはそれで理解できるし、わたしのお店の事を思っての事とは思います。

でも、影の薄いプロモーションに、今、参加したらオペレーションが混乱するし、ポスターを貼るスペースさえ余っていません。

提案してくるほうは年末の繁忙期のほうがお客様も動くし、効果があるだろうと思ってくれていますが、現場はもう受けきれないので、繁忙期が終わった1月ごろに時期を映してくれないかなと思うのです。

それを説明したらわかってくれましたが、担当者は相当苦労しているようです。

どこでも参加拒否されてるんですね。見通しが甘かったですね。

 

たとえば「GOTOトラベル」に対して、ホテル側が、土日は予約が充分に入って来るから、平日のみ利用可能にしてほしいと主張していました。そのほうが平日の予約が増え生産性も上がるし、ホテル側にも好都合だからです。しかし、土日しか利用できないお客さんのほうが良いので実現しませんでした。ホテル側は直期間にわたる下支えとして平日のみにしてほしいと訴えていましたが、やっぱり国民側の評判を考えて、平日のみにはならなかった、という話を思い出しました。

現場感にばかり注目すると、利用者側にとって意味の薄いものになるし、現場の都合を把握しないまま進めると、だれも参加してくれない。「GOTOトラベル」もよく考えないと効果薄くて評判悪い政策になるかもしれません。

 

つまり「なぜ?誰のために?」を明確にして、最初に決めた方針にしたがって運用を決めていくようにするしかないですね。

 

クーポンを作ったが使えるお店として参加してくれるお店が少ないのはメカニズムに「甘え」「現実の見誤り」があったからです。

金銭的に損さえしなかったら参加してくれるだろう、という甘い見積もりがに見えました。こういう「失敗メカニズム」ですね。

 

とにかく、今は地域のクーポンが乱発されていますので、ほかのタイアップとかは無理ですわ。