飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

長そでユニホームを買って、人材モデルを考えた

アルバイトさんに冬用の長そでトレーナーを配布しました。

通常、ユニホームは半袖シャツで冬になったらインナーにヒートテックとかを着てもらうのですが、どうも見た感じが気に入らないので、冬用を作ってみました。

自己満足かもしれませんが、私としてはホール係がすっきりとした身だしなみになったような気がしていますし、バイトさんも喜んでいるように思います。バイトのある日は学校に着ていってくれたりしたら宣伝になっていいなあ、とも思います。

「なんでそんなコストをかけるのか?」と言われそうですね。

儲かったから作ったのではありません。

こういうことをやりはじめたら、毎年しなくちゃいけなくなるのですから。

考えてみますに、このアクションの判断基準は「アルバイトさんが何年在籍するのか」、の設定で変化するのではないかと思います。

当店の場合、大学1年生で採用して4年間働いてもらえるという設定です。ですから長そでトレーナーは4シーズン使う事になります。4年働いてくれる中で半袖シャツを追加で配布する可能性も高い。半袖シャツと長そでトレーナーの価格差だけ考えてみたら800円位でした。だったら長そでを1着作ったほうがメリットが高いな、という考え方ですね。

「そうはいっても、アルバイトは1年以内にやめてしまうですよね-」って思っている人にはできない仕事です。でもそのお店はそういう人材モデルができちゃってるからそうなるんです。店長の心の中にある人材モデルを入れ替えてみてはいかがでしょうか。ニワトリとタマゴみたいな話ですけどね。

 

いろんな会社で、終身雇用が否定され、福利厚生が削られています。これは「合理化」と考えられています。人材が流動し、ヘッドハンティングとかプロ社長といわれる人達も増えています。彼らはいくつもの会社を渡り歩くので、終身雇用を前提としたシステムは無駄にみえるだろうし、こんなものがあるから甘えた社員が出てくる、とも考えるのでしょう。

 

私が思うに、終身雇用ではなくても、その会社で何年働く事を前提としているか?というモデルを持つことが大切なんだと思います。例えば20台で採用して25年(厚生年金の必要年数)はたらく人をモデルとするならば、そこまで気持ちよく働けるような福利厚生を考えれるし、ゴールが決まってるから用意しやすい。

その間にローパフォーマーが出てくるなら、問題は「育成」にあるのです。長期雇用は環境にすぎません。

終身雇用を否定する勢いで、短期成果に対する報奨金ばかり大きくなって、「社員は数年で入れ替わるべきなんだ」と思っているようなモデルを組んでる会社も多くないですか?