飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

牛丼やさんの改装に中途半端はいけないんじゃないかな、と思いました。

通勤途中の国道沿いにものすごく綺麗な吉野家さんがオープンしました。聞けば昨年末にリフレッシュオープンしたとのこと。

入ると、レジカウンターがあって、ここ1か所で注文と受け渡しをしています。ドリンクバーが200円くらいで利用できてコーヒーも飲めます。(メニュー自体は普通の吉野家さんと同じです。)食べ終わったらセルフで食器を返却棚へ・・・。

モスバーガーさんみたいなシステムですね。

 

そうすると私の悪い癖で、モコモコっと「疑問」が沸き上がってきました。

 

最初の疑問は「お箸」です。お箸はトレーに載せられるのではなく、セルフドリンクのコンディメント置き場に束で置かれていました。個包装なくむき出しです。(この感染症騒動時代にこれはないなあ)。

次に、従来の吉野家さんのシステムと比べて、お客さんの負担が増えてるやんか、ということ・・・。注文する場所まで行かないといけない、自分で運ばないといけない、自分で片付けなくてはいけない・・・・。

 

飲食店の需要が減っている昨今、お店は「絆重視」なのか「非接触」なのかを明確に打ち出すほうが良いように思います。

 

例えば、スシローさん、すき屋さんとかは完全に「非接触」を目指していると思います。各テーブルに注文の端末があるし、お会計時もほぼ人に接触しない。非接触を望む人にとって「優れたサービス」となるでしょう。

反面、私たちのような個人店の多くは「絆重視」です。いまでもお客様のお名前を覚えようとしているし、お帰りの時はお見送りもします。

どちらも「正解」だと思います。お客様の志向がはっきりと分かれていますのでね。

 

ただ、従来の判断方法において、こういう場合、必ず「中庸」「中間的」なシステムも受け入れられてきましたが、今回のようなケースで中間(たとえば和洋折衷のようなもの)は受け入れられないと思います。

 

接触な環境で食事したい人にとって、中途半端な環境は受け入れられないでしょう。また、非接触かどうかにこだわらない人にとって、中途半端な非接触システムは単なるサービスの低下にしか見えません。

 

お金をかけてリフレッシュするならば、このコンセプトだけはしっかり決めておかないとね、と思いますね。

 

今後の展開に注目です。