飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「基本」と「スキル」の違いを感じました。

今日も対セールスの話ですが・・・・・

 

世話の焼けるセールス電話がかかってきました。

 

「私××会社の〇〇です。今回電話の契約を変えられた御社のお知らせがあります。」みたいな感じです。

 

たしかに契約は変更したので、当店の最近の動き(契約や契約解除)の情報を得て電話をかけてきてるのでしょう。気になる話題です。

 

営業中なのでゆっくり話はできないので、「つまり要件は何ですか?」と聞いたら

「お時間いただけますか?」と言ってきました。

 

だから、「今、忙しいから何のお知らせかを聞かせてください」 と伝えたら「明日はお時間いただけますか?」と言う。

 

「ですから、具体的な要件を聞かないと答えられないので」というと、

 

「今、お時間いただけるのですか?」と言う。

 

 

もう 切るしかない・・・・・・。

 

このケースとは違うかもしれませんが、

どうも、営業の仕事をしている人は下記のような指導を受けるようです。

 

・相手の話を聞くこと

・相手を相手以上に知る
・相手の視点で考える

 

まず、人間関係を温めて相手のニーズを引き出してから、営業活動したいんだと思います。成功している人の特徴を集めると、こういう共通点があるから、それを「コンサル」が短時間で教えている動画はよく見ます。

 

たしかに、そのプロセスは正解だと思いますが、時と場合によります。

 

客側が聞いている要件を伝えずに、話をはじめる人は信用できないので、人間関係は温まらない。

 

まずは、要約した要件を伝えて、簡単に説明してから、ひとつひとつ詳細に説明する事が交渉の基本だと思います。

 

私はこれを 要 ⇒ 略 ⇒ 広  と習いました。

その 要 ⇒ 略 ⇒ 広 のプロセスの中で、説明することばかりに気をとられないで相手の興味の方向性をよくとらえておくことが大切な事は理解できます。

 

でも、最初から 要約した目的を伝えず、交渉時間だけを獲得しようとする行為は、「時間泥棒」です。 怪しい。

 

それが、どれほど自分の利益につながる話でも、そんな営業担当とは話をする気がしない。

 

営業社員を指導する側の問題と考えると、、、

「基本を徹底して教える事」と「成功者が苦労して築いたプロセスを簡素化して伝える事」は似ているようで、ぜんぜん違っているということが、理解できていないのでしょう。

 

この場合 「要 ⇒ 略 ⇒ 広」 とか「相手の希望にこたえる事」が「基本」で

相手の話を聞く事は「スキル」です。

 

「基本の徹底」のないまま 「スキル」ばかりを学んでしまった人は 絶対に成功しないし、 自分がなぜ失敗しているのかもわからないでしょう。

 

微妙な違いなんですけど、将来の成果に大きな差が出るのは ココの差です。

 

「基本」が先で 「スキル」は後です