飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

雰囲気で仕事してたら後始末が大変や。アクリル板に思う。

飲食店のみならず、ビジネスの世界では「雰囲気で判断する」ことはタブーだと思います。ちゃんとした論理と客観的なデータにプラスして確かな経験にもとづいて判断するべきと思います。

 

「現場の意見を聞く事」を大事にしているようなふりをして、自分の考えに近い現場の声だけを拾って、あたかも現場の大半がそういう意見であるかのように吹聴し、経営方針を決めてしまおうとする経営者もいます。

 

しかし、経営者がこういう行為をするときは、きまって根拠薄弱なアクションを取りたいときです。

ちゃんとした論理と根拠があるならば、現場の数人との直接意見共有などは必要がありません。

 

現場を無視せよ と言っているのではありません。

 

「現場の声の悪用」に注意せよ、と言っているのです。

 

感染対策における、アクリル板について、現在はどうなっているか考えてみてください。

私の知っている限り、アクリル板は今もほとんどのお店で設置されています。

特に大阪府は設置要請が厳しかったので、無茶苦茶たくさん設置されています。

しかし、その多くは、お客様によってはしっこに寄せられたり、その隙間を利用して会話されたりしています。意味がありません。

 

それを見て飲食店側から注意された事はありません。

 

 アクリル板が効果を発揮するためには、どれくらいの大きさでどれくらいの固定をするのか。ほんとうに効果のある設置をした場合、飲食業は成立するのか、について明らかになっているのでしょうか。大阪府はそこまできちんと研究し、指導したのでしょうか。

研究も指導もしていないと思います。

 

「アクリル板」という言葉だけを流行させ、雰囲気だけで仕事したので、正しい認識は育たず、同調圧力を助長しただけです。

 

お店側としても、大阪府が言っているからという理由だけでお店をアクリル板だらけにして、お客さんが理解できない状態になっている事をどうやってもとに戻すのでしょうか?

 

今、この後始末をしなければならないのですが、雰囲気と同調圧力で仕事したので後始末ができないのです。

 

この後、どうやって事態を収めていくのか、興味をもって見守りましょう。