飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

知らず知らずのうちに、おもてなしの心を破壊する

たとえば、お刺身を出している飲食店の従業員が、全員「大間のマグロ」って大きく書いてあるユニホームを着ていたとしましょう。

でも、そのお店では「大間のマグロ」ではなくインド洋のマグロを出していて、大間のマグロなんか出したこともなく、仕入れルートもないとしたら、お客様はどう感じるでしょうか?

 

「大間のマグロを出しています」とは書いていないないので法律違反ではありません。人によっては「イメージ作りに過ぎない」とか「うないことやってるな」と感じる人もいるかもしれませんが、誠実なやり方とはいえないですね。

 

ビール格安のお店でユニホームに「一番しぼり生」とか大きく書いていて、出しているのはもっと安いブランドのビールだったら、どうでしょう。はっきりとした違法ではないけどお客さんをだまそうとしてるのは明白ですね。産地偽装に近いかもしれませんね。

 

こういう店は無いとはいえません。ちょくちょく見かけます。

 

私はこういうやり方をもっとも嫌悪する。

 

古い言い方ですが「飲食店の風上にも置けん」と思うのです。

 

安い原価のものを安く売っているのに、お客様をかく乱して、良いモノが安いように見せる。

 

私の経験では、こういうお店は良いサービスを展開できない。

 

従業員の中には自分たちが詐欺まがいのことの片棒を担がされていると思う人もいるでしょう。

 

従業員がいつも良いサービスを実行するために最も必要なものは、本人自身の親切心やおもてなしの心です。親切心やおもてなしの心はだれにでもあります。それを店舗のお客様に向かって解放してもらえるような運営をするのが店長の仕事です。

 

しかしながら、詐欺まがいの表記をするお店では、従業員の清らからな親切心やおもてなしの心は徐々にうすれていくしかない。経営者が不誠実ならば誠実な従業員はいなくなるのです。

 

そして、残念ながら金(給料)で釣っても清らかな心は出てこないのです。

 

ここがわかってないお店は長続きしないし、利益も出ない。優しくて、良心的なお客様からも見放されます。自業自得です。

 

お店に対して、こういう見方もあります。