飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

半年前に見た「過剰リクルート横断幕」

今年の2月25日に 「どう思いますか?この広告物」と書きました。

 

2022年2月の状態

 

そして現在の状況がこれです。

 

 

なーんにも変わっていません。

 

約半年、このままです。おそらくこのまま朽ち果てるまで掲出されているのでしょう。

 

ほかのお店さんが何をしようと、一切文句はありませんが、「飲食店長のブログ」として、このケースをお借りして、お伝えしたい事を書きます。

 

このお店を利用してみました。

 

カウンターが6席くらいとテーブルが10くらいあります。カウンターに仕切りはあるのですが、アクリル板ではなく白いプラスチック板です。透明ではないので横が見えません。お店全体は油っぽくてねちょねちょしています。エアコンが効いていません。暑いです。

 

テーブル席は閑散とはしていますが、広々としていて、そこに座りたいのですが1人ですからカウンターに座らされました。カウンターは厨房に近くて「油が飛んでくる」ような感覚になります。私が座った席はレジの隣でした。レジにはお会計時にあとからクーポンだしてはいけない事が明示してありました。

 

従業員はおっちゃん2人でした。お客様も2人です。ひま。

 

このお店が一生懸命リクルートする必要があるのでしょうか。

このお店に雇われた新人は長続きするのでしょうか。

 

最初は人が足りないからお店のレベルが落ちてしまったのかもしれません。でも、今はお客様がいなくなってしまったようですので、もう人を雇う必要は無いでしょう。

 

ピーク時間帯にせよ、アイドル時間帯にせよ、お店のレベルが不安定な事の原因を「人が足りない」に直結してはいけません。

新人が増えたところで、急にはお店おレベルは上がりませんから。むしろ新人がまごついてる間はお店のレベルはさらに下がりますから。

 

お店のレベルが下がる原因は「ちゃんとした仕事ができていないから」です。

 

お客様の数に対応した従業員が配置できなかったときに、そうなる可能性があります。

そうならないためにやる事は「熟練した従業員を追加配置する事」ですが、それができない場合は「お客様を制限する事」「営業時間を短縮する事」です。新人を入れ込むことではありません。 新人はそうなる前のもっと早い段階で入れ込むべきだったのです。

 

まずはお店のレベルを上げる(もとに戻す)事を考えましょう。

そのことと、新人採用に事は切り離してプランする。

 

ベタベタのサービスの悪いお店に新人を入れ込んでも、収益は悪化するだけでしょう。

 

写真のお店がそうなっているとは言っておりません。誤解のないようにしてください。この現象から連想する事を書いただけです。