10月からいろんなものが値上がりします。
生ビールの卸売価格が上がる事は半年前から告知されています。
兵庫県の最低時給が928円から960円に引き上げられます。
お肉はすでに何度も値上げされています。
では、店舗メニューを値上げするかしないか、
これについては2つの考え方があります。
ひとつは利益の確保の観点・これは簡単な理論です。
もうひとつは供給確保の観点です。
現在の世の中において、大切なのは「供給量の確保」です。でもこれは意識されていない事が多い。
お肉で言えば、はらみ、とか、タンは市場にでている商品が少なく、問屋さんが仕入れる事が出来なくなっているのです。
ですから仕入れ値が上がってしまうわけです。こういうメニューに対して「値上げしたら売れなくなってしまう」という意識で価格を据え置きした場合、需要が減らないし、もしかすると増えるかもしれない。
店舗は需要が増えても仕入れを増やす事ができないので、破綻します。
ですから、需要をすこしコントロールする事が必要なのです。
需要をコントロールするためには 「1日〇食限定」とする方法もありますが、価格を上げて、需要量を下げる方法もあります。
今回のように全国的に供給不足に陥っている場合は、残念ながら価格に反映させるしかないと思います。「品薄」が「欠品」にならないための措置です。この方法は誰も儲かっていません。お客様も問屋さんも飲食店もすこしずつ残念な形になります。
大幅に値上がりするアイテムを値上げしないために、他の物を値上げする方法は良くないと思います。
しかし、燃料コストや、最低時給など原材料に関係のない部分のコスト圧迫は、原材料が値上がりしていないアイテムを店舗で選んで「薄く広く」吸収しておけばいいでしょう。
「値上げの秋」は辛い事です。こういうことを考えるのはつまらないし、つらいですね。
値段が安くてもお客様が満足してくれて、よく売れる商品が開発できれば、一気に解決しますが、そういう「ホームラン」を狙ってばっかりも良くない。
やっぱり、よりよい品質のメニューや商品の開発をしていく事がより「win-win」になれるキモであるとも思いますが、毎日の節約をしながら、元も子もないような事態にならないように、値上げする勇気も必要ですね。
あー、つらい。