飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

バイト=「個人事業主」

サッカーワールドカップで日本代表が大活躍です。

私も朝4時から中継を見ました。

ワクワクしました

ワールドカップのチームは勝つためのチームとして機能はしていますが、選手ひとりひとりは高校サッカーのような平等な関係ではなく、プロとしての所属チームも違うし、年収も年齢もバラバラです。

 

話がプロ野球になりますが、タイガースの岡田新監督のいくつかの言葉を思い出します。「プロ野球選手はそれぞれが個人事業主である」「仲良しこよしでチームワークが発揮できるものではない」「勝つことに集中して結果的にファンに喜んでもらえる事が正しい順番なんじゃないか」・・・・

 

思うに

飲食店ではほとんどの従業員がアルバイトです。

私の店では経営者として私と妻がいて、24人のアルバイトがいます。以前いた飲食店では社員4人で100人以上のアルバイトを抱えていました。

 

アルバイトさんは、時給は同じくらいなのですが、月間単位で働く時間は人によって大きくちがいます。つまり月収ベースでは千差万別です。さらに年齢層も全然違う場合がほとんどです。仕事を休んだら給料をもらえません。

 

ですからアルバイトさんのチームは「アマチュアのチーム」ではなく「個人事業主」のチームに近いと思うのです。

 

そう思うことによって、店長がアルバイトさんにどういう態度で接するかが決まってきます。

 

相手が「個人事業主」であると思うならば、無理にチームワークを求めたり、従属させたりはしないで、対等な関係を保とうとします。”お店の収益が上がる事がお互いの成功である”という関係になるのです。

 

そこをはきちがう事によって、感情の行き違いがおこるのではないでしょうか。

 

ビジネスライクな言い方をするとアルバイトさんとの会話は下記のようになります。

「休みたければ、やすめば良いよ。でも収入はなくなりますし、次の契約にもさしさわる(=来月、多くは働けない)かもしれませんね。」

「売上が増えれば、アルバイトの需要が増えます。単価(時給)もあがるかもしれません。」

「今いる人数で完全なスケジュールが作れないので、新しくいくつかの個人事業主さんと契約(=アルバイト採用)するのです。新しいメンバーが増えれば、お一人お一人の事業主さん(アルバイトさん)の月収が減るかもしれませんよ。それが困るなら、今いるメンバーで不足しているラインを埋めてくださいね。」

 

こんな冷たい言い方はしませんが、勝つためには、根底でこういう考え方が必要な場面もありますね。

 

もちろん完全な個人事業主とみなして社会保険をかけないとか、そういう事をしたい、と言ってるわけではないですよ。関係性を考えただけで、脱法行為をする根拠を述べているのではありません。