写真の募集ポスターを見てください。店舗入り口横のポスターです。月収が稼げることを強調した例です。
高校生が月収63,000円稼げる。
大学生は月収84,000円稼げる。
このポスターには店舗の電話番号が記入されていて、QRはありませんから、この店舗専用のものです。
これは、的を絞った募集です。
では、次の告知をみてください。
これは 「出会い」や「短時間労働」を訴求していますね。
どちらも、同じお店にあったっものです。本社サイドでは短時間でも働ける事を告知して応募者のハードルを下げようとしています。QRもついています。少し方向性が違うかな。
このお店は千里中央にあります。千里中央は交通の要所で、その中でもバスターミナルの前の1階路面店ですから、店舗前通行量はとても多い。
したがってポスターの効果も高く、イメージ通りの人が集まるでしょう。
論理的には、1人当たりの労働時間が多いほうが生産性も高まるしお店もラクです。
で、私が利用した日の、このお店の状態を報告しますと、夜の8時ごろでしたが、店員は全員男性でした。サービスはお世辞にも良いとは言えず、アイスコーヒーを注文したらホットコーヒーが出てきました。サービスエリアが不得意な人のようです。
保有人数が少ないと、メンバーの得意・不得意が偏って、適正のないポジションに配置しなければならない事があります。
男性はサービスが悪いと言っているのではありません。でも、女性のほうがイメージに合いますね。
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こういう「月収が稼げますよ」という告知は、事前に応募者を絞っている事と同じ現象をおこします。
オーバーに言うならば
「たくさん働かないと雇わないよ」って伝えてる感じです。
少なくとも
「週1~2回から働けますよ」というイメージからは、かけ離れてしまいます。
そもそも、「月収が高い事」がアルバイト選びの優先順位の第一位になっている女学生って、どれぐらいいますかね。少ないと思います。
実情から言えば、月収メインで告知すれば、どうしても男子の応募が多くなります。
そういうデメリットもあるのです。
昔から「やっぱり、時給とか働き方じゃなくて『月収』をメインに告知しないとな」
と考えるオーナーさんはたくさんおられます。何しろお店で一番目立つ告知版を「月収告知」に使っているのですから本気です。
ひとりあたりの稼働時間が多くなると、長期休暇が重なった時に苦しくなったり、男女の人数にかたよりが生じ、お店のサービスレベルに問題が出る事も覚悟しているのでしょう。
バリエーションが減るから、バランスを保つのが難しいのですよ。
でも、生産性は上がります。
このお店をもう少し追いかけてみようと思います。とても興味深いケースです。
みなさんはどう思われますか。