昨日の最後のお客様のご夫婦が帰り際に、私に話しかけてくれました。初めて会話するお客様です。
奥様が「今日も美味しかったです・・・。コ〇ナが終わって売上げも戻ってきた? あのとき(コ〇ナ禍)は ずっと営業してくれてて助かったわ。お店がほとんど閉まってたなか、営業してくれてありがとう。」
私は御礼を申し上げ、当時の思い出や気持ちについてすこし話をして、「また来てください」とお見送りしました。
今頃になって、こんなこと言われるなんて意外でした。感謝しました。
当時は、飲食店ビジネスが根底から崩壊するのではないかという暗澹たる気持ちと、関係機関はもっとちゃんと原因究明してほしい・・飲食店だけが感染源じゃないはずだ、という怒りで、心の中は荒れていました。
営業していてもお客様は1日に1組あるかないかですし・・・
まだ協力金もでていないし本当に飲食店が悪いのかどうかわからないのに居酒屋チェーン店の多くは自主的に長期休業に入りました。ですから、細々と営業している個人店は悪者扱いになってしまうんじゃないか?という不安感もありました。
そんな中で、「3密に該当しない事」を告知しながら営業していたことを、今頃になって褒めていただいた上に、たくさん飲食していただいて、
「また来ます。美味しかった」
「この店があってよかった」
と言われるだけでなく、売上回復の心配までしていただくなんて、幸せすぎますね。
「捨てる神あれば拾う神あり」
という言葉を思い出しました。
今は、どちらかといえばちゃんと売上げも確保できていますし順調です。
ですからなおのこと、こういう温かい言葉は響きます。「ア-悩みながらも開けてて(営業し続けていて)よかったなあ」と思いました。
多少多めに休んではいましたが、長期休業はしなかった事を、直接お客様に褒めていただいたのですから勇気百倍です。
とはいえ、まだまだコ〇ナ禍は終わっていません。マスク着用志向も高いです。そんななかでも無条件に(なにがなんでも)マスクを着用すべきと思っている人はだんだん減っていて、状況に応じてマスクをはずしていこうとする人も増えてきました。
すなわち、政府が「マスクは個人判断」「5類が2類になりました」と言っても、コ〇ナ禍が終わるわけではないのです。
ゆっくり、ゆっくりと民意が動いていくのだと思います。今回の感染騒動にはそれぐらいのインパクトがありました。ですから我々は何度も何度も小さな変革を重ねないと商売を成長させることができないのでしょう。
この夜のお客様のように、コアなファンをすこしづつ見つけて、期待を裏切らず真面目にやっていくしかないのでしょう。そして、この考え方が一番確実で一番偉大なのだということを私に気付かさせてくれました。
感謝です。