いろいろアンケート調査の依頼がきます。
ほかにも、SNSでも、いろんな政府機関からアンケートされます。
答えやすいように簡単な作業で済むようにしてくれていますが、
「この回答が集まって、政策提案のベースになるのか?」と思うと
私はとても不安な気持ちになります。
簡単な回答であるがゆえに、正確に状態を表すことができていないし
そもそも真面目な気持ちで書いてないからです。
たとえば「なぜ、この会社を辞めたのですか?」という質問があったとして
辞めた側の意見と、辞められた側の見方は大きく違うでしょう。
辞めた側が「もっと認めてほしかった」「不公平な扱いを受けた」
と言っていたら、昨今の経営者側は、
コンプライアンス違反と言われたくないので
「そうですか?申し訳なかった」というでしょうが、
本当はその人のパフォーマンスの問題を掴んでいても、
「訴訟になるまでは静観しておく」方針かもしれません。
「景気はいいと思いますか?」とか「人手不足を感じますか?」なんて質問も
答え方は自由ですし、何を基準にするのかも明確ではない。
しかし、ある程度の回答数が得られれば 満足度〇〇%とか、
客観的数値のように公開されます。
この数値を真に受けたり、利用したりする団体が多くあってビジネス判断の根幹になります。
こんなことでいいのでしょうか
百聞は一見に如かず
これは昔から使うご金言です。
私は「100件のアンケート調査より 1件の聞き取りこそが役に立つ」と思います。
そもそもアンケート調査と聞き取り調査は性質が違うものかもしれませんが
現場で働く人が知っている情報が広くて深いので、
時間をかけて
よく聞いたり、良く見たりすれば、
「なるほど、そうか」と事情が分かってきます。
データが少なかったら誰が困るのでしょうか?
飲食業に必要な情報は
チェーン店であれ、個人店であれ、
自分のお店をよくするための分析です。
100店舗の平均の分析を聞いたところで、意味はほとんどない。
数値化することによって、明確化されたようにみえますが
そもそも正確ではないものは
いくつ集めても正確ではないですし、
違う件場で集めた意見は、
環境や根拠が違うのであてにならない。
事業に関係のない人が、見て楽しむデータならばそれでいいのですが
現場の人が 大枠のデータに影響されて、間違った施策に沈んでいく姿をみるのは
とてもつらいです。
間違っていた人は覚醒が必要です。
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