飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

103万問題の2面性

今週、いくつかのスーパーに行きましたが、

どこもレジの列が長く、あるお店では「お待たせして申し訳ございません」という館内アナウンスがありました。

 

平日の昼下がりでしたが

レジのメンバーにいつものパートさんの姿が無く

男性の副店長さんとか、見慣れない学生さんっぽい人とかがレジ係をしていました。

 

「あー103万問題の影響だ!」

 

すでに今年103万円分働いてしまったパートさんがシフトに入れないので、

11月は人手不足になってしまうスーパーや飲食店があるのです。

 

この件について、テレビで立川志らく師匠が

「人手不足になるなら、計画的に働けばいいのに。大学生ならばそれぐらいの計算できるだろうに。」といって炎上しているようですね。

志らく師匠のご意見は、見当違いではありませんが、矛先がまちがっているのです。

 

パートや学生さんは103万に達したらもう働かないのですからちゃんと計算はできています。

早めに103万の到達しただけで、それ以上は稼げないし、稼がない。

だから計画通りと言えます。

早かろうが、遅かろうが103万に達したらその1年の労働収入の目的額は達成しています。そんなことはこの30年間わかりきっていることです。

 

早めに103万に到達させたのは、雇用者すなわちお店側です。

 

早めに103万に到達させてしまったがゆえに、人手不足になり

サービスのレベルを下げているのはお店側の問題です。

1年間のお店のワークスケジュールの見通しが甘いのです。

毎年こんなことになっているなら「ぼんくら」と言っていいでしょう。

 

わざわざテレビに出て、「103万の壁があるから人手不足なんです」て言うて、、、経営の失敗なだけですが、、、。

 

 

働く側には被害も加害もありません。予定が終了しただけです。

 

志らく師匠は「103万しか働けないなら、お店がしっかり計画して11月に極端な人手不足に陥らないようにしたらいいのに」といえば正解だったのです。

 

お店側はそのために

無人レジの導入とか

採用人数を増やすとか

タイミー

とかの施策を取るべきだったのです。

 

103万の壁で

「稼げなくて困る事」と

「人手不足が起こる事」は

本質的に違う問題ですし 議論のレベルも変わります。

 

しかし、ごっちゃになって報道されたり、議論されたりしています。

これは整理したほうがいいですね。

 

きちんと計算している労働者と

ぼんくら経営者を同列にしないでください。

キチンと対応している経営者のほうが多いです。

 

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