飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「いつも娘がお世話になっています。」と言われる職場

新しく採用したTさんがご家族で食事にきました。

 

4人で食事されているのですが、次から次にお肉を1人前づつ注文されました。注文は冷麺やおつまみにも及びます。相当な量です。

 

途中で気が付いたのですが、自分たちの娘さんに、アルバイト先のお肉をの味をいろいろ試させているのだと思います。

 

もちろんたくさん食べる人なんだと思いますが、ご自分の娘さんのアルバイトを応援しているんじゃないでしょうか。

 

今年は1人ぐらしではなく、地元の学生さんの採用が多かったので、採用後にご家族で食事に来られる事が多いです。自分の娘さんのアルバイト先を「視察」に来ている意味もあったでしょう。

 

でも、その後、娘さんの応援に回っているんじゃないでしょうか。

 

他のご家族ですが、差し入れのお菓子を持ってくるご両親もおられます。っていうかほとんどのご両親が何かお土産をもって食事に来てくれます。

 

「娘をよろしく!!」っていう意味合いが強いんでしょうが、いつしか「いつも娘がお世話になっています。ありがとう。」に変化・進化していってくれるといいなあ、と思っています。

 

ご家族を見れば、ご家族が仲が良いのかどうかもよくわかります。

このご家族は、家に帰れば「今日のアルバイト先で起こった事」なんか詳細にしゃべっているんだろうと思います。

 

 

ご家族への信頼は 従業員の口から発せられる言葉からしか積み上げられない・・。

 

これからも、ご家族に信頼していただける職場を目指します。それが商売の王道なんだと思います。

 

 

チェーン店の営業時間短縮はいかがなものでしょうか。

昨夜9時30分頃、お客さんが来られて心配そうに「何時までですか?」と言われました。ホール女子が「11時ですよ」っていうと、ご夫婦で入店され、もつ鍋とお酒を楽しんでいかれました。

 

実はその段階で、店内のお客様が「ゼロ」でした。コ〇ナ後はそれなりの売上げがある日でも、夜9時を過ぎるとお客様が帰ってしまいます。度重なる時短営業の影響でしょう。

 

コ〇ナ前は夜の2時ごろまで営業していたファミレスさんとかが軒並み閉店時間を早めています。当店の2軒隣の大阪王将さんも9時で閉店になってしまいました。

 

チェーン店の無理な24時間営業とかについては合理性がないな、と感じていましたが、さすがに夜9時閉店は早すぎませんか?

 

実際、客足は早くなっていますが、「9時」といえば時短体制と同じです。また9時閉店と設定すると9時以降の売上げを失うだけでなく7時位からの来店数も減ります。

 

大手のチェーン店はもともと労働環境に問題があるなか、無理やり営業時間延長をしていました。営業時間は個々のお店のロケーションに合わせて冷静な判断が必要なのですが、「チェーン店全体の方針だ」という号令で無理やり伸ばしてきた経緯があります。

 

ですから、個々のお店は、ここぞとばかりに「早じまい」を主張するので、閉店時間が不合理に早すぎるケースが散見されます。これは反動ですね。

 

実は、営業時間の短縮・延長については「お客様が来るのか」という心配に加えて、「アルバイトが辞めないか」という問題があります。無理に深夜まで営業を延長すると、アルバイトに負担がかかります。逆に短縮すると給与に対する不満が出ます。どちらも退職に直結します。

 

当店においては現在ホール女子が23時まで、厨房男子は24時まで働くスケジュールになっています。

 

この労働時間設定を最大限に生かせるように、営業時間を延長します。告知も強化します。

 

「どうすれば、売上げが伸びるか」

「経費負担や人的な負担を増やさずに売上げを伸ばす方法はないのか」

 

を、まず考えると 営業時間の見直しと告知が一番具体的効果があると思います。

追加投資を伴うアクションはその後かと思います。

 

 

 

「私たちはお客様を失ったのです」と言われました。

平日、お店がずっと暇だったのでYouTubeを見る機会が増えてしまいました。

感染騒動が収まった後、飲食店はどうなるか?どうすべきか?についていろんな情報がありました。いくつか「良い情報だな」、と思わせる映像がありました。

 

その中で一番心に残ったフレーズは

 

「『お客さんが戻って来る・・・・・・』という考え方は捨ててください。私たちは感染騒動でお客さんを失ったのです」

 

つまり、いまこそ新規顧客を得るための戦略を遂行しなければ、ビジネスは成功しないののだ・・・・っていう事

 

もともとの知り合いやお客様が、また来てくれることはすごくよい事ですが、そこにばっかり期待していては虚しい結果になるのでしょう。

 

 

GO時の外観

 

今、新店を開店したと考えるならば下記が留意点かと思います。

 

 

①人材への投資をする事

 

既存店として「売上げが下がっている」と分析したら、人数を削減したりしますが、新店の場合、少しの間ガマンして投資し続け、売り上げを高めで安定させるべきです。人材の早期退職なんてもってのほかです。

 

 

②新規開拓のために投資できる予算金額を定める

 

宣伝・広告・人材育成・追加設備投資などお店が安定してくるまでいくら使えるのかを意識する。協力金の使いどころとも言えますね。

 

 

③ご来店いただいたお客様を大切に再来店と口コミを促進する

 

お客様を増やすための一番の有効打は口コミです。そのためにはご来店いただいた方に再来店いただけることが大前提。

 

 

④ロケーションや営業時間の告知を徹底する

 

お店の存在を知らない人を少なくする努力や 営業時間を知ってもらう行動をもう一度展開する。

 

 

 

こんな感じの対策ですかね。

もちろん既存店ですからSNSやらなんやら、「打つ手」は多いですが、こういったコンセプトを明確にしておかないと、変な事になると思いますね。

 

こっからが勝負です。

 

 

  

 

 

サービスのニュアンスを伝える方法論

大学新1年生の採用もほぼ完了し、毎日誰かトレーニーが働いている状況です。

 

最初のうちは何にもできないので、生ビールの注ぎ方とか伝票の処理方法とか、具体的な事を教えていればよいのですが、4~5回目になると「お客様にどう対応するか」「気の利くサービスとは」がテーマになってきます。

 

新人のSさんと4年生のTさんが一緒に働いていたときのことです。

 

ちょっとヒマなときだったのですが、4年生のTさんが 散歩するようにふらーっとホールを歩き始めました。そうするとお客さんがTさんを呼び止めて何かを注文しました。



何気ない光景なのですが、私は1年生のSさんに

「何気なくお客様の近くを歩くと、ビールとかお肉とかの追加注文が入ってくることがある。こうやってヒマなときにオーダーを取っておくと、忙しい時にオーダーが重なる事を回避できるので楽になるね」

と言いました。

 

お客様が食べ終わった皿やコップをテーブル横の置いたりするのは「追加注文を聞きに来てくれ」のサインだとは教えていますが、ふらーっと近づいていく感じってなかなか教えられない。

 

でも、実際に行動している人を見ながら、解説してあげると ニュアンスが伝わるので Sさんもマネがしやすいですね。

 

行動する人

解説する人

マネする人

 

この3者が揃えば、伝えにくいサービスのニュアンスもちゃんと伝わる。

 

よくあるVTR教材なんかもこの発想で作成されているのでしょうが、実際に先輩がやってる姿のほうが何倍も説得力があります。

 

飲食店では「ベテランと組ませる」事はよくやっていると思いますが、

そのベテランの動きを経営者が解析したり、新人がどう思ったかを聞いたりして、正しくて深い理解までもっていく事がポイントだと思います。

 

地道に一歩づつ やっていくしかないですけど、 この「確かな一歩」が大きい。

 

 

 

 

時短命令の訴訟の判決でましたね。答え合わせしましょう。

飲食店への自粛要請に反抗された場合の「時短命令」について裁判所の判断が出ました。まだまだ控訴が続くので確定ではありませんが、飲食店長のブログとしては「なるほどそうだろうね」という感じです。

 

議会が法的・制度的な根拠にたる法律や条令を作らないため、不十分な論理的根拠のまま対応しようとしたため、違法な命令がだされたんだと、判断しているように見えます。

裁判所としては「無理もなかった」ということで東京都に過失はなかったとしていますが、では誰の過失なんでしょうか?

 

行政(東京都)の過失でないならば、議会・国会の責任になるということですかね。そういうこともいまのうちにきちんと「答え合わせ」しておくべきでしょう。

 

違法な命令が出た、と裁判所が判断しているのですから、だれの責任かを明確にしておくばきだと思いますよ。

 

同調圧力や煽り、見せしめ」による行政執行はもうやめてほしいと思います。

 

 

以下記事

判決はまず、特措法で命令が出せるのは「特に必要があると認めるとき」に限定されているとし、「不利益処分を課してもやむを得ないと言える程度の個別の事情が必要」と指摘した。

 そのうえで、

同社の店舗は換気や消毒などの感染対策をし、クラスターが起きるリスクは高くなかった

都は命令発出に先立って対策の実情を確認しておらず、同社が感染リスクを高めていたとの根拠がなかった

▽命令時点では新規感染者は減り、緊急事態宣言の3日後の解除も決まっていた

▽4日間しか効力がない命令の必要性について都は合理的な説明をしていない、

 

といった事情を列挙。「命令は『特に必要』とは認められず違法だった」と判断した。

 

 他方、

都の新型コロナ対策審議会の学識経験者は命令が必要だと述べていたほか、

初めての命令発出で先例がなかった点を考慮。

「違法な処分であっても違法だと予見できない事情がある場合には、賠償責任を負う過失にはならない」とする判例を踏まえ、都の対応に「過失があるとまではいえない」

として賠償責任は否定した。

 命令の違憲性については「特措法の目的に照らして不合理な手段とは言えない」として認めなかった。

 同社の社長は命令が出る前に要請に応じない考えをネットで発信しており、

同社は、命令は違法な「見せしめ」目的だったとも訴えていた。

判決は、命令は他の店にも出される可能性があり、

「報復や見せしめとは言えない」と退けた。 同社側は判決後の記者会見で、判決を不服として控訴したと明らかにした。(田中恭太)

雰囲気で仕事してたら後始末が大変や。アクリル板に思う。

飲食店のみならず、ビジネスの世界では「雰囲気で判断する」ことはタブーだと思います。ちゃんとした論理と客観的なデータにプラスして確かな経験にもとづいて判断するべきと思います。

 

「現場の意見を聞く事」を大事にしているようなふりをして、自分の考えに近い現場の声だけを拾って、あたかも現場の大半がそういう意見であるかのように吹聴し、経営方針を決めてしまおうとする経営者もいます。

 

しかし、経営者がこういう行為をするときは、きまって根拠薄弱なアクションを取りたいときです。

ちゃんとした論理と根拠があるならば、現場の数人との直接意見共有などは必要がありません。

 

現場を無視せよ と言っているのではありません。

 

「現場の声の悪用」に注意せよ、と言っているのです。

 

感染対策における、アクリル板について、現在はどうなっているか考えてみてください。

私の知っている限り、アクリル板は今もほとんどのお店で設置されています。

特に大阪府は設置要請が厳しかったので、無茶苦茶たくさん設置されています。

しかし、その多くは、お客様によってはしっこに寄せられたり、その隙間を利用して会話されたりしています。意味がありません。


それを見て飲食店側から注意された事はありません。

 

 アクリル板が効果を発揮するためには、どれくらいの大きさでどれくらいの固定をするのか。ほんとうに効果のある設置をした場合、飲食業は成立するのか、について明らかになっているのでしょうか。大阪府はそこまできちんと研究し、指導したのでしょうか。

研究も指導もしていないと思います。

 

「アクリル板」という言葉だけを流行らせ、雰囲気だけで仕事したので、正しい認識は育たず、同調圧力を助長しただけです。

 

お店側としても、大阪府が言っているからという理由だけでお店をアクリル板だらけにして、お客さんが理解できない状態になっている事をどうやってもとに戻すのでしょうか?

 

今、この後始末をしなければならないのですが、雰囲気と同調圧力で仕事したので後始末ができないのです。

 

この後、どうやって事態を収めていくのか、興味をもって見守りましょう。

ゴールデンウイークあけの売上げ低下に悩む

ゴールデンウイークあけの1週間は、例年ヒマです。特に今年は10連休も可能な状況でしたので、より一層でしょう。

 

毎週土日は12時開店なので、11時頃にスーパーに行くのですが、ゴールデンウイークまではこの時間のスーパーは大混雑でした。でも今週土曜日はこの時間でもガラガラでした。考えてみるに、おうちの冷蔵庫にまだまだ食材があるのではないでしょうか?「お金をつかっちゃったから、今あるものですましておこうか」という選択ですね。

 

とにかくゴールデンウイーク直後の一時的消費の冷え込みはいたしかたない。

 

 

ある程度の売上げ低下は予測してアルバイトスケジュールを組みますが、それ以上に下がってしまった場合、どの店長も "レーバーカット”を発想するのではないでしょうか。早めにバイトさんに帰ってもらってすこしでも出費を抑える・・・・・。

 

正しい発想だと思いますし、ガラガラの店舗で大勢の従業員が暇そうにしている光景を見なくて済みます。メンタル的にも効果があるでしょう。

 

 

しかし、ちょっとまってほしい。

 

そのレーバーカットで、いったいいくらコストセーブできるのでしょうか?

まさか数百円ってことはないですか?

 

当日のレーバーカットがコスト換算で何万円もセーブできる事は無いと思います。実は微々たる金額でしょう。その割には従業員に与えるネガティブ要因は大きいのです。逆から考えてコスパが悪いアクションになっている事が多いと思います。

 

「売上がとれていないのに約束通り最後まで使ってくれた」という実績もたまには必要かもしれません。

 

ケースバイケースとは思いますが、何か他の仕事を用意しておいてひまだったらやらせるようにするとか、知恵を使ってレーバーカットを回避する事をお勧めします。

 

社長が「レーバーカットは良い事だ」と言っても「そうかなあ?」って考える店長さんであってほしいです。