飲食店の炭焼きの「炭火」はどうやって作られるのか?
多くのお店では、火起こし用の底が網になっている鉄製の入れ物に炭を入れてガスコンロで焼くのです。
でも、火起こし器に入れた炭をガス火で熱しても、炭全部が真っ赤になるまで時間がかかるのです。これは酸素が足りないのだろうと思われます。つまり、ガス火の燃焼に周辺の酸素が使われるので思ったより遅いみたいです。
ですから 炭の赤い部分と黒い部分がまだらになった感じになってます。
しかし、そのまだらな炭を 火起こし器から炭壺(焼いた炭を入れているところ)に移すとすぐに全部真っ赤になります。
周辺に酸素が充分にある事と、まわりにちゃんとイコッた炭があるからです。
ガスで少し赤くして、炭壺に入れてしまうと 素早くちゃんとした炭火になります。
こんな事を見ていると「人材育成」も「炭火」も共通点があるなと感じます。
つまりどういうことかというと・・・・
先日、日曜日ホールが4年生・3年生・1年生というバランスになりました。
こういう場合、最近まで1年生のMさんはすこし距離をおいておとなしくしていたのですが、この日は2人の先輩と、うちとけて和気あいあいと働いています。3人に学年差が無いようにも見える状態でした。急成長著しいのです。
女性のお客様からも「みんな可愛いねえ」とほめられました。
いわば、新人さんが入ってきて、しばらくの間は 「炭に種火をつける期間」があります。トレーナーがいっぱい教えるのですが、トレーナーの熱量も高く、本人は不慣れかつプレッシャーで「酸欠」気味になるのです。
でも種火は大切です。しっかりと点火しておかないといけません。
ある程度と初期レーニングが進めば、良い先輩の中に放り込んでみます。そうすると、閉塞感が無くなり自由に動けますし、周辺のしっかりした先輩との接触がより早く成長を促します。
まだらな炭が、適度な酸素と周辺の完成した炭火との接触で あっという間に真っ赤にイコッてくるような現象です。
しっかりとした初期トレーニングとタイミングよく先輩に接触させていけば、あっという間に戦力化します。新しい戦力は勢いがありますし、それによって先輩の負担も減ります。
プレッシャー→ 解放 → 主体性の尊重→先輩との接触と風通しの良い組織
こういったモノのバランスが強い組織をつくりますね。その段階を繋ぐタイミングがとても重要なのだと思います。これが店長の仕事です。