前回のブログで、卒業パーティの意味と価値について書きました。
ふと思うに、
この3年は4~5人以上の会食をしてはいけない、と言われてきましたね。各大学や会社でも新入生歓迎コンパとかは「禁止」されていました。
意義も考えず、にです。
テレビでは「上司のいる飲み会なんかそもそもくだらない、だから禁止でいい」とか言う声も、若い人の意見として報道されていました。
たぶん、その宴会はくだらなかったのでしょう。
しかし私はあえて問いたい「では、あなたは、きちんと用意されて、崇高な目的をもった宴会に参加したことはあるのか?」
昨今、WBCが注目されています。
ダルビッシュさんが音頭を取って、若い日本代表の「宇田川投手を囲む会」をした事がニュースになりました。
有能だが経験が浅くて萎縮しがちな新人をベテランが気遣った宴会です。
勝つために、どうしてもこの時期に、こういう宴会をしておく必要があったのです。みんなそれを知っているのです。
しかし、昨年、一昨年だったら、こういう宴会もご法度でした。
もしやれば、大きな批判にさらされます。ですから実施されません。
では、萎縮しそうな新人を勇気づける他の方法は開発されたのですか。
なんにも開発されてないのです。多くの場合「しかたないよなあ」と言いながらほったらかされていたのです。大学の現状をみれば明らかで、なーんにもしていませんでした。
当然、そのツケは今年以降、支払う事になります。
この3年間「新人歓迎会」や「卒業パーティ」を全くしなかった事業所は覚悟してください。組織が弱体化しているかもしれません。
上司と一緒に宴会したり話を聞いたりするのは、部下にとってうっとおしい場合が殆どでしょう。だからといって、全ての宴会を中止したり、拒絶したりしていては、玉石混合・ミソもくそも同じ、です。
「感染騒動だから宴会は辞めました、部下は喜んでいる、だから今後もやらない・・・・」
そんな事を言っている経営者はダルビッシュさんを褒めてはいけない。
いわゆる、新入社員歓迎会・卒業パーティ・退職を祝うパーティなどはやはり必要です。それを失った職場は、長いスパンでチカラを大きく失ってしまう。
パーティの評判が悪いのは「やり方」が悪いからです。
感染騒動によって、「良い現場を作るための大切な機会やスキル」を失ってしまった大学や会社が多いんじゃないか。
チームの結束を高めたり、コミュニケーションを深めたりするために、「みんなで食事をする」というノウハウは、何百年も前から世界中で認められている方法です。たったここ3年の影響で、そのノウハウを失ってしまうなんて、馬鹿げている。
ダルビッシュさんを含めて有能な経営者はそこに気が付いているはずです。見直しは早い方がいいですね。