飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

他店のやばい情報に驚く

アルバイトのMさんは、当店以外にもうひとつ飲食店でアルバイトしています。

そういう人は多いので、他のバイト先の労働環境などについて、いろいろな情報を聞く事ができます。他店の内部情報はけっこう有意義ですし、面白い話が聞けます。

 

しかし、Mさんが話してくれた情報は衝撃的で、ほっておけない悲惨な話でした。

(お店側から話は聞いてませんので、アルバイト側で誇張された話なのかもしれませんが)

 

アルバイトを始めて、まだ日が浅いにも関わらず、1日中「ワンオペ」になったそうです。クロージングやレジ閉めもやらなくてはいけません。苦闘です。

 

ところがレジにお札が明らかに足りなかった。売上げはゼロだったので、そのままレジを閉めて帰ったそうです。

そうすると翌日

店長さんから

「昨日レジのお金が足りなかったのを、なぜ報告しなかったの?君を試すためにわざとお札を抜いておいたんですがね。」と言ってきたそうです。

 

私は絶句しました。

そんなやり方は犯罪レベルです。

 

他にも、

その店長さんは新人の男子が1人でクローズをした翌日

あれができてない、これもできてない という指摘を写真入りで、全員に公開したLINEアカウントに流し、その男子を叱責。私も画面を見ましたが、軽く見積もって、パワハラで、厳密に言うと不当労働行為でしょうね。

 

あげくの果てに、給料を払わず即日解雇する事をLINEに公開していました。懲戒解雇のつもりでしょうが、正しいプロセスを踏んでいないことは明らかです。

 

この店長さんのやっかいな事は、それが違法な行動だと認識していない事です。自分は正しくて被害者なんだ、とでもいいたいのでしょう。

 

変な言い方ですが、

最初から「違法で悪い事をやってやろう」と思って実行している人のほうがある意味でマシなのです。

なぜならその人は「善悪の区別」がついているからです。ですから「悪い事はするな」と言えばいいだけなのです。

 

しかし、この店長さんのように「善悪の区別」が間違っている人は、

”正しい仕事をしている・相手の育成をしている”と思いながら「違法行為」を繰り返しています。

 

やめさせるには

それがなぜ違法行為なのか

違法行為は致命的なデメリットをもたらす、とか

あなたが仕事を失う、とか

説明して理解、納得させなければなりません。

 

でも、難しいです。

 

なぜなら、エエ歳こいて、こんな事もわからなくなった人にはそれなりの背景があるからです。

以前働いていた職場の上司に同じことをされたが誰も罰せられなかったとか・・

もめて訴状になったが勝訴したとか・・・

基本がズレてしまっているのです。

よほどの痛い目に合わないと・・いや痛い目にあっても理解しないかもしれない。

 

信じられない事ですが、こういう飲食店はあるのです。

 

残念ながらそれなりに営業できていて、いつもだれかが犠牲になっています。

労働基準監督署に申告すべき内容だよとアドバイスしても、どうしていいかわからないから泣き寝入り。

 

「そういう職場に長居する必要なんかありません。危険です。

すぐやめるべきです。スムーズな辞め方がわからなければ相談にのります。」

 

と、私はMさんに言いました。

 

犯罪を犯罪と認識できない人と一緒に働く危険を理解してほしい。

言葉は悪いですが、麻薬中毒の人と一緒に働く事と、同じことだと思ってもいいのではないでしょうか

 

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ビビりながら、阪神タイガースユニホーム着用営業を開始

一昨日から 阪神タイガースユニホーム着用営業を開始しました。

 

大手のチェーンさんでは、タイガースに許可をとらないといけないのでまずできない催しですが、個人店の強みとして「勝手にユニフォームを着ちゃってる」んです。

何か言われたら「地域密着活動です」とか「オーナーがトラキチで・・」とかで済みそうですから・・・。

(言っておきますが私はタイガースファンではありますがトラキチではありません。、”ビジネストラキチを名乗っています)

 

古着屋さんをまわって、タイガースの女子用ユニホームを大量に購入し全員に支給しました。古着屋さんではタイガースユニホームは300円から1000円くらいまでで売っていますので、それほど負担ではありません。

 

 

営業にメリハリがついて華やかになるし、地方から来ている学生アルバイトさんは結構喜ぶし、タイガースが頻繁に勝つので、お店は楽しい雰囲気になります。

 

古着なので、変な選手の背番号が付いてる場合もあります「ロサリオ」とかは誰?ってなりますし、「新井」は反感を買いますが、それもご愛敬。

阪神の逆転打とかが出ると、客席全体で「おお~」っていう歓声が厨房まで聞こえてきます。みんなテレビが気になっているのです。関西全体が盛り上がりつつあるのです。

 

ただ、問題は当の阪神タイガースの監督や選手が軽々しく「アレ」を語らない体制であることです。

2021年や2008年に大きくリードしていたのに逆転されて優勝を逃した経験があるので、「まだまだ『アレ』を前面には押し出さない」空気があります。

テレビや新聞で『アレ特集』『アレの日予測』とかがあってもいい時期とは思いますが、まだ自制しています。

 

もう、関西は街中がタイガースユニホームで溢れていてもおかしくない状態なのに・・・・・。

今、軽々しく「タイガースセール」とかをやるとひんしゅくを買う感じがするのです。

もう、99%優勝間違いないと思うのですがねえ。

 

そんな中、地域の先陣を切って当店がタイガースユニホームを着用しはじめました。初日はドキドキしましたがお客様にも好評で、ホッとしました。

 

おそらく、これからヒーローインタビューで 大山選手や近本選手あたりが「アレ(優勝)を目指して頑張ります!!」って叫ぶと

(言っちゃったあ!!)ってなって

一気に街中が「アレ」一色になるでしょう。

その日はもうすぐです。

しっかりと準備しましょう。クライマックスシリーズとかあるので、セットでプロモーションを考える時期ですよ。

 

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長く働いてもらう

年に1~2回利用してもらえるお客様(高校野球の期間に遠方から来られるとか)が先日もお越しになりました。

 

その時ホール係をしていた女子をみて、「あの人長く働いてますねえ」「前来た時もその前もあの人でした」と言われました。

 

「あの人」とは大学4年生アルバイトのSさんです。

Sさんは笑顔が印象的で、明るくていつもスマイルしているような人です。お客様にも仲間に対しても明るくて、ウラオモテがありません。リラックスして働いているので、気が利きます。

 

春休みや夏休みの期間に長期の帰省をせず働いてくれているので、高校野球期間にご来店されるお客様にとって「いつもいるなあ」ってなるのかもしれません。

 

私はお客様に「もう4年生ですから、これが最後かもしてませんなああ」と答えました。

 

お客様も私も、なんか名残惜しい光景を見てるような目でSさんを見ていました。

 

細々とでもいいから、長く働いもらう事には 大変大きな意義があります。

 

大学4年間の間には、留学・帰省・就活・各種免許取得とかのイベントがあります。そのほかにも、病気・失恋・旅行とかプライベートな理由でアルバイトができなくなる時期も発生します。

 

そういう中期、長期OFFを「当たり前のこと」と消化できるような職場を作れば、安定してアルバイト大学生を得る事ができます。

 

環境作りが先(さき)で募集と採用は後(あと)です。

 

先にまず「採用したい」店長が多いのですが、環境作りが絶対に先です。

 

退職したり終わりなので、「とりあえず」から始まる仕事は危険なんです。

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グルメサイトの将来

 

ホットペッパーグルメさんが、激しく営業をかけてきています。

 

しかし、ちかごろでは「グルメサイトはもうダメだ説」を唱える人も多いです。

 

飲食店のお客様の立場で言うと、

年前と違って、SNSが充実しているし、Googleやインスタで店舗情報を得る人が多いですし、グルメサイトによるランキングもあてにならない感じがします。

飲食店側から言うと、グルメサイトにちゃんとした掲出をすると基本料金は月に15000円以上なります。送客手数料もかかりますので、結構なコストになりますが、それほど予約が殺到するわけでもないし、同じような業者がたくさんあるので価値を感じなくなってきています。自分でLINEアカウントを作ってそこから予約を受けても同じくらいの成果かなあ、とも思うのです。

 

ですから、グルメサイト側としても「役割」を見直してほしいです。

たとえば楽天ポイントとかTポイントとかを使えるようにしたり、うまく他の企業とコラボするとかしてくれると、お客様のメリットもあるので、契約しようかなとも思うかもしれません。

 

ですので、当店では、固定金額はゼロで、もし予約が入れば送客手数料だけは支払う契約にしています。

 

そうするとホットペッパーさんから「あなたのお店の予約数が抜群に多い。ポテンシャルがありますので契約内容を強化しませんか。」と言ってきました。

 

で先月どれぐらい予約があったかといえば3件です。

 

月3件で「多い」ってどういうこと?って思いますよね。

 

他のグルメサイトからの予約や、電話予約もあるので、月3件って意識できないくらいの件数です。

 

その3件のために固定費を月15,000円支払ったら、損してしまいます。かといって契約形態を少し変えたからといって20件も30件も増えるとは思えません。

 

電話予約もありますし、グルメサイトと契約しないと大変な事になるってわけでもないのです。

 

システムをものすごく簡略化して予約ができるだけのサイトにするか、

完璧なコンサルをしてインスタやLINEと連動させながら売上げアップの手伝いをするサイトになるか

考えないといけない時期にきてますね。

 

有能な店長さんは付き合い方の距離感を考えながら様子を見ている感じです。

 

そうしないとグルメサイトなのに、よく見たらチェーン店ばっかりになっているかもしれません(チェーン店は特別な料金体系があるようですので)

 

 

小刻みでも変化する業態、お店でありたいと思っています。

 

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戦力を充足させる条件

タイガースのマジックナンバーが着々と消化されています。

岡田監督の采配は 飲食店長として感じる事が多いです。

特にスタッフの集め方については、共通する事が多いですね。

 



シーズン前に先発投手を何人用意するか?という質問に

岡田監督は「最低でも8人、9人でもええ」と答えていて、その通りの采配をしています。1週間で先発投手は6人しかつかわないので必然的に毎週2~3人余るのですから、理論的には多すぎるのです。

 

 

しかしシーズン143試合を戦っていく中で、だれでも不調な期間があるのは当たり前で、それでも先発投手のローテーションを回転させていくには経験上9人(=必要数の1.5倍)が適性と考えているのです。

不調になったら2軍調整を命じます。9人のメンバーは変えずに、運用していくのです。

 

最初に6人を指名し、調子が悪くなったり故障したら入れ替えるのではなく、調整休養が前提となっています。

 

 

つまり理論上「多すぎる」体制にするのです。

 

飲食店のアルバイト採用人数にも同じことが言えます。

 

通常だったらこれぐらいの人数で運用したいな、と思う人数の1.5倍くらいの人数を採用しておけば、シフトに穴はあきません。

 

しかし、多すぎるスタッフをどう使うのか?について経験がないと、なかなか「雇いすぎ」る事もできません。

 

・アルバイト同士がいがみ合うのではないか

・収入に不満がでるのではないか

・育成に手間がかかるのではないか

・退職がでてしまうのではないか

 

こういう不安があれば、多めに採用する事ができません。

 

しかし、考えてください。盤石なスケジュール体制を作るためには

たくさん雇って、切磋琢磨させるしか方法論はないのです。

 

少数精鋭であることは素晴らしい事ですが、

そのなかの1人が急に使えなくなった時の事を考えてみてください。

 

ケガや病気だけでなく、冠婚葬祭、帰省、私用などいろんな理由でシフトに穴は空くのです。店長は経験上どれぐらいシフトに穴が空くのかを知っています。

最悪の時期になっても、人手不足にならないように計画すると、どうしても採用過多になります。

多めのスタッフを使いこなす事が出来なければ、人材に関する苦労がずーっと続きます。

 

ですから、思い切って雇いすぎてください。それができなければシフトの安定はありません。

フリーでたくさん働いてくれて、かつ優秀なアルバイトさんを見つけるのは困難です。それに引き換え「普通の人」をたくさん雇う事は難しくない。

 

やみくもに同じような人を採用してもいいですけど、採用する人のタイプにも角度をつけて、いろんなタイプを揃えていくのが理想です。

私のお店でも最少3人いれば営業できますが、25人くらいのスタッフを保有しています。

店長がシフトに穴が開かないように配慮すると、働く側にも安心感が出てきます。

 

思い切って、「雇いすぎ」に挑戦してください。その先にある「人財城」を目指して。

 

ps、

このブログを書きながら、「採用過多」とか「人財城」とか、採用過多にしておくノウハウについて書かれた文章を探しましたが、全然見つかりません。採用の断り方とかのノウハウの文章はあるのですけど・・・。それほど「非現実」的なノウハウと思われているのでしょうか?しかしながら、採用過多に持ち込まないと、長期的な安定は実現しません。これは真理です。

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「スケジュール、忘れてましたああ」と言われた

さて、お盆休み期間も終わりました。

台風が来たりで、調子狂ったときもありましたが、売上はやや好調だったと思います。

暑いせいで、夜の遅いご来店も増えてきました。食事時の7時前後に集中するのではなく幅広い時間帯でご来店いただけているように思います。

 

こういう売れ方をすると、アルバイトさんの人数が少なくてすみます。

 

ひとりひとりの勤務時間は多少伸びてしまうかもしれませんが、一気にお客様が来る大ピークがないのです。

 

同じ売上げ予測でも、売れ方によってシフトの組み合わせ方は変わります。

 

売り上げを逃さないシフトであることが最優先ですが、その次に必要な事はバイトさんの負担や人数を軽減することです。

 

毎日、売れ方を見つめなおして対応していけば、売上げと利益の最大化を呼び込む事ができます。

 

お盆休みで帰省していたSさんは、土曜日に仁川に帰ってきていたのですが、自分が日曜日に4時からアルバイトに入っていたことを忘れていました。あちゃー。

 

 

 

4時になっても来ないので、電話をしたら「忘れてましたああ。今、お化粧おとしたところですうう。」ということでした。

 

私は「そうか、しっかりもういちど化粧してからきてくれ!ところで8時までだったけど10時まで働いてくれるか?」といいました。もちろん返事はOKです。

 

その日は暑い4時ごろよりも、夜遅くのほうが売上げがのびそうだったのです。先月の25日に作成したシフトが正しいとはかぎりません。直前の傾向が大切です。

 

「忘れてましたああ」とか「行けません」とか「間違ってましたああ」とかの申し出も、店長に売れ方の知識は入っていれば、交渉のチャンスになるかもしれません。

とにかく、スケジュール調整には限界も締め切りもありません。

そういうことだと思います。

 

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SNSでの情報発信のあり方

いよいよ阪神タイガースマジックナンバー26となりました。

「アレ」しそうです。

 

2021年にアレしそうになってから

YouTubeにタイガース情報に関するチャンネルが増えました。大きく分けて2種類あります。

 

ひとつは、元タイガースの有名なプロ野球選手が解説してくれるチャンネルです。おもなものでは田尾さん、高木豊さん、佐藤義則さん、中西(球道)さんがあります。(ほかにもあったらすみません)

この「レジェンドチャンネル」とも言うべきチャンネルは、ほぼ毎試合の解説動画を送ってくれています。

 

もう一方は、プロ野球選手の経験がない(あっても有名ではない)人のチャンネルです。「タイガース情報・・」とか 「タイガース通信・・・」とかのネーミングで配信されています。これもほぼ毎試合解説動画を出しています。仮にこれを「ファンチャンネル」と呼びましょう。

 

おもしろいのは「レジェンドチャンネル」同士には似通った特徴があり「ファンチャンネル」にも同じような傾向があることです。

 

「ファンチャンネル」はきれいな動画やグラフが多くて、効果音もあって、おしゃべりが上手です。基本的に早口ですね。

打率・打点・防御率だけではなく OBPOPS、WOR、QS、KBB等セイバーメトリクス指標を使ってすっごい早さで話し続けます。説得力を補強しているのでしょう。

 

それに引き換え「レジェンドチャンネル」は ホワイトボードにマジックでスコアを書いているくらいで、グラフなんかありません。レジェンド選手がゆっくり野球解説をしながらタイガースに対して自分の言いたい事を言います。

 

レジェンドがアナログなホワイトボードを使い、

ファンは最新のデータや画像を駆使しているのです。

 

いったい、どちらが専門家なのでしょうか?

どちらが専門的なのでしょうか?

 

どうもレジェンドの皆さんは「セイバーメトリクス指標だけでは正確に野球を表現できない」と考えているように思います。

何かの傾向性を表す数字は見ていて面白いのですが、それにとらわれると「目が曇る」のでしょう。

 

私はやっぱりレジェンドチャンネルのほうが面白いと思います。そもそもゆっくり話してくれるし、「自分の意見」を言ってくれるからです。

 

アイ・メッセージという言葉があります、英語の「 I 」から始まる言い方、、、つまり「私はこう思う」という表現は相手に素直に受け入れられるのです。だってその人が自分の発言に100%責任をもっているからです。ですから、次の質問は「なぜ、そう思うのですか?」になって、発展的生産的な会話が生まれやすい。

 

それに反して「分析によると、こうです」とか言われると、「あなたの意見ではないのですね」となってしまって生産的な話になりにくい。

 

そんな事がこの「レジェンドチャンネル」と「ファンチャンネル」の違いの原因なのかな?と思うのです。

 

今の世の中、セイバーメトリクスの専門的指標は誰でも手に入ります。ですからそんなものを解説してもらっても‥最初は面白いですがすぐに飽きるか、自分自身で分析できるようになります。

 

大衆は専門的な分析を聞きたいのではなく、専門家の意見を聞きたい、とでもいうのでしょうか。

 

SNS全盛の時代に、アナログなレジェンドが生き残っている姿をみてそう思うのです。

飲食店長としても考えないといけない事です

 

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