飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「勝負を先とす」の教え

「言葉の力」や「表現」ってすごいと思うのです。

だから、誤解を生むような表現って、もっと怖いです。

 

意図していなくても、

「みんながそう感じてしまう」

「みんなが錯覚する」事もあります。

 

日本一になった阪神タイガースの岡田監督はスターティングメンバ―を固定し、ほとんどのポジションや打順も固定する方針をとりました。

前任の矢野監督はスタメンは固定せず、主力選手もマルチポジションとする方針をとりました。

その目的は「控えの選手のモチベーションを高め、主力選手を発奮させるためだ」と説明されました。

 

一見、

人材育成に対して矢野監督は前向きで、岡田監督はそうではなく、勝負を優先しているように見えました。

 

で、

実際にシーズンを戦ってみたらどうだったかというと、

矢野監督時代はシーズン終盤になると、主力選手の故障などでなぜか満足なスタメンを組めなくなっていました。いわゆる人手不足状態になっていたのです。

守備のミスも目立ち、大事なクライマックスシリーズの最終戦はエラーで大量失点して負けました。充分な選手がいないから故障者を使わないといけないのかなあ、と思いました。

 

他方

岡田監督の日本シリーズを見ていると、シーズンで活躍した選手の中から厳選されたメンバーがスタメン出場し、

いつも通りの野球をしていました。人手不足は感じませんでした。 

新加入のメンバーの活躍が目立ったり、故障者を復活させたりと、人材育成の成果が見られました。

選手が増えたような気がしました。(出場登録選手人数は各球団同じです)

森下選手最後まで活躍しました

昨年まで0勝の村上投手の活躍ってすごいし、大竹投手は新戦力です

 

つまり

声高にモチベーションアップをうたっている指導者は人材育成の成果が出せず、

元ベーションには触れず「勝負」を求めて、選手をとして使っているかのように見える指導者が人材育成に成功している。

 

ですから言葉やエピソードに騙されてはいけません。見るべきは「行動と結果」です。でないと、本質は見ぬけない。

 

勝つため(=成果をあげるため)に人材育成するのであって

人材育成さえすれば勝手に勝つ(=成果が上がる)わけではない。

 

モチベーションを気にする経営者は多いですが、やる気や動機付けの根拠は個人個人で違うものです。

単純なシステム改革で全員のモチベーションが上がる事はない。

 

たとえば、新人が育てば、ベテランの働き場所が無くなります。でも強くなるには(=成果を出すには)新人の活躍はどうしても必要です。

ならば出番が減るベテランとどう折り合いをつけるのか??など、、、問題は出ます。

 

正解はありませんが、

最も正解に近い答えは

「勝つことを目標とすること」

「個人個人に違った事情がある事を理解すること」

だと思われます。

 

野球の話を引用しましたが、

飲食店においても「人手不足」と簡単に言い切りますが、

そのお店の中でも、

活躍している人とか、

充実している人もいれば、

労働条件に満足している人もいれば

不満な人もいます。

 

個人に目をむけ、事情を理解はするが、あくまでも「勝つため(=成果を出すため)」に仕事するリーダーでなければなりません。

古の言葉に「〇〇は勝負を先とす」という名言があります。人生でも仕事でも「勝つことや成果を出す事」をまず第一に優先してとりくんでいくことが正しい。

 

みんなが正しいと言っている事や、やりやすい事を機嫌よくしていてれば勝手に「結果が付いてくる」なんて幻想です

結果とは「付いてくる」ものではなく「出すもの」なのです。

 

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