飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

募集はお金かけて頑張るけど、育成は適当で、『退職』はしかたない事・・・ですか

お店(飲食店)の価値は究極には「人」で決まると思います。

 

いろいろなケースがあるので、わかりにくいのですが、あえて言うなら「人」で決まる時代になっています。

 

今や、おいしいものが食べたいときの選択肢はたくさんあります。

デパ地下で買える物なんかそうとう美味い。チェーン店で売っているメニューも美味い。

しかし、不思議な事に、チェーン店では全国一律何百店舗で同じものを売っているのに、繁盛する店もあれば、衰退する店もある。

 

つまり、その差は「人」でしょう。

 

同じような立地判断で出店しているのに、退店せざるをえない状況になるお店もあります。

その差も究極には「人」だと思われます。

 

しかしながら、飲食店側は「人」の効果・効用を認識しているのでしょうか

 

「ヒトがいなくなったら募集して、採用できたら安心する」だけではないですか。

 

また、飲食店をサポートする側の業者さん、本社機能のみなさんも、採用ができれば自分たちの仕事は終わったと思っているのではないでしょうか。

 

テレビでは「新規採用・キャリア採用」をサポートする企業のコマーシャルが大量に流れています。

 

「採用したあと、どうするか」をサポートするコマーシャルなんか見たことない。

 

採用⇒退職⇒採用⇒退職 が頻繁に繰り返されているだけでは、お店のレベルは上がらない。

 

昨今に至っては、電話すれば、その日だけ「そこそこのバイトさん」を送り込んでくれる業態も現れていて、大量に宣伝しています。

需要があるのでしょう。

 

自店舗で育成していない従業員をお客様の前に出すのは本末転倒ではないでしょうか。パッチワークのようにシフトが埋まっているだけの運営でお店の魅力はだせるのでしょうか。

 

「募集はお金かけて頑張るけど、育成は適当で、『退職』はしかたない事なんて風潮は間違ってるなあ」と思ったのがこのブログを始めるきっかけのひとつです。

 

味とか設備とか立地とかは繁盛店にとって重要なファクターですが、「人を育成し続ける事」は必要不可欠であると確信しています。

 

ですから、苦しいときも上手くいっているときも 理想的な人材を育成し続ける事をやめてはいけないのだと思います。

今は日本中が、そういう時期だと思います。

 

 

 

普通のオペレーションを維持することの価値が光るかも

前回のブログで「コ〇ナ前はこうだった」的な考え方は危険な思考方法だと深く感じる、って言ってます。

 

コロナ前にいつ戻るのか?と言われれば、「永遠に戻らない」が答えでしょう。

 

だから、新しい環境の中、売上げを取っていくために変わらない事と変わる事を分けて考えてみないといけません。

 

違うマーケットで新しいビジネスをはじめていると思えばいいんでしょう。

社会の風潮や同調圧力に迎合するのではなく、

どんな条件をみたせば繁盛するのかを、敏感な現場感覚で判断する能力が必要です。

 

例えば

・大宴会は無くなったし、NETでのコミュニケーションが以前より有効になりました。

・感染対策は顧客獲得の決め手ではない。

・よく売れているお店はよく考えて感染対策を最低限に抑えています。

・売れてないお店ほどアクリル板だらけになっていて、お客様がそれをどけて食事しています。

・原材料の値上げが予測されるので、価格でお客さんを呼び込むのは危険なかもかもしれない。

・サービスの無人化が流行るが、全ての業種に適しているかどうかは不透明

 

いろいろ考えた結果、

つまり、世の中の流れを先読みするような事はしないでおこうと思いました。私には無理です。

 

逆に

いつでも変化に対応できる強いチームを作り上げておこう!と思っています。

変化を嫌がらないし、あきらめない人材を獲得し育成しておくことしか「確かな仕事」はないのでしょうね。

 

変化する方向が定まっていない現在においては、とにかく素早く変化できる事がポイントかと思います。コ〇ナ前の状態に戻すのではなく、フレキシブルな面を残しておきます。

 

また、「普通のやり取り」に注目しましょう。

携帯とか、端末とかではなく、お客様と店員が普通にやり取りできるお店が価値を持つようになると思います。

 

なぜなら、端末で注文を聞くシステムにしたお店は元にもどれないからです。

対人サービスを維持していることが希少価値になるでしょう

とにかく注意深くやるべし。

 

 

飲食店長として、4月に何をするのか・・・

アルバイトの応募・面接が相次いでおります。

先週1例目

日曜日、サイトに応募メッセージが入り、メールで応募御礼を返信しておいた後、翌日夕方電話したら、すでに他のアルバイトが決まっており、没処理。同時に複数の応募をしていた模様。新1年生。残念。

 

2例目

急に電話がかかってきて応募を伝えられらたので、面接日時設定。新1年生。

面接実施。人物良好で許容できる。

ご家族で当店をご利用した事のある人。

お母さまは当店でのアルバイトを推しているらしい。

ただし高校生時代から他の飲食店でアルバイトをしている。今回も他の物販店へのアルバイト応募中。学業と3つのアルバイトのスケジュール調整が可能なのか疑問。

ご本人に、当店のスケジュールシステムを説明し、物販店面接後アルバイト可能ならもう一度連絡をくれるようにお願いし合意。LINEアドレスを交換。焦らない。

 

3例目

昨日夜間、サイトで応募確認。本日朝、応募御礼メール送信し、午前中に電話連絡(1例目の失敗を教訓として早めに電話連絡する)今週中の面接を設定。

 

現在採用済は3人(男性1・女性2)スケジュールも確定済。

採用可能性のある人は2人(女性)

 

順調(やや早すぎる)なスピードで人材確保が進んでいます。ここ2年間は大学がオンライン授業だったので、応募も遅かったですが、授業体制の正常化が進んでいるようで、新入生の動きも早いですね。

同時に、サークル活動への参加も増えるでしょうから、スケジュール作成がタイトになっていくかもしれません。

売上は不調ではありますが、必ず上がってくると確信して採用を進めていきます。

 

売上は「戻って来る」のではなく「上がって来る」と考えることとします。

 

生活形態は変化していますので、周辺地域(競馬場・大学)の施設の動きを見ながら、最適なセールス対策を売っていきます。

 

「コ〇ナ前はこうだった」的な考え方は危険な思考方法だと深く感じる。

 

店長の無責任な行動やうそ について

アルバイトのTさんは4回生です。

就職活動でまばらにしか働けない状況ではありますが、昨日はお店で働いてくれていました。彼女はもうひとつコンビニのような売店でアルバイトをしているようですが、昨日は珍しく「愚痴」をこぼしていました。

 

どうもそのお店では最近、退職が続いているらしくて、雰囲気が悪いそうです。

要約すると下記のような事がおこっているようです。

 

・ご家庭の事情で退職希望だった高校生が辞めさせてもらえない

・アルバイトが辞める前に募集活動をしていないので既存メンバーの負担が大きい

・お局様のような先輩がいる

・店長が他のアルバイトの悪口を言う

 

・・・・・・・・・・・・・・どこのお店にもありそうな話です。

 

「納得のいかない現象」を見せつけられていると、人間はやる気を失い、その場所にいたくなくなっていまいます。職場に失望するってことですね。

 

ハードな局面におけるリーダーの言動に無責任さを感じることほど 虚しい事はありません。

 

Tさんも今は就職活動で働けない事にして休んでいますが、復帰する意志は無いようです。

 

彼女の心は すでにお店から離れてしまっています。

 

店長はそれに気が付いていません。

 

それぞれ事情があるとはおもいますが、こういう店舗運営は失敗です。

失敗しないように気を付けたいものです。

 

話は飛びますが

 

最近テレビを通じて 他国に侵略している側、されている側、見ている側のニュースやコメントが目に、耳に、入ってきます。

 

住居や学校や病院が攻撃されて、小さなこどもさんが避難先で不安そうにしている表情や、一般市民が被害にあっている映像を見ます。しかし、攻撃したほうの国が「我が国は市民は攻撃していない」とか 嘘としか思えない発言を繰り返す映像もみます。

侵略されている側の国の人に対して、彼らが納得できないコメントを繰り返して発信する人もいます。

 

片方の国の指導者は「〇〇〇〇さん」と、敬称を付けて呼ぶのに、もう一方の侵略されている国の指導者は呼び捨てで話をする政治家もいます。

 

納得いかない映像・ニュースなので、見たくはないのですが、無知な大人にはなりたくないのでガマンしてみています。

 

いつまでも、こういう世の中ではいけないと思います。

「リーダーのうそ」と「社会のいじめ」は、正しく糾弾され、裁かれる世の中であってほしい。

そうでないと国民の心は国から離れてしまいます。

 

大事な時期です。放置すると大変になります。

 

 

 

モハメッド・アリって知ってるか?

テレビを見ていたら、元アメリカ大統領のオバマ氏のオフィスにはモハメッド・アリのポスターが掲げられている事を知りました。

 

すごくかっこよかったし、メッセージ性もあるなあ、と思い、私も欲しくなりました。ヤフオクで買えたので、さっそくお店に掲出しました。

 

で、19歳のホール女子に、「この人知ってるか」と聞くと「知らなーい」と返答。

 

「じゃ、オバマ元大統領って知ってるか?」と聞くと「知ってる」と返答。

 

「このポスターはオバマさんのオフィスに掲出されているものと同じものだぜ」と言うと「ホンマですか!!」と感心してもらえました。

 

で、アリが強かった事、

兵役拒否でタイトルを数年間はく奪された事、

その後軌跡的な復活を成し遂げてチャンピオンとして大活躍し引退後、

ロサンゼルスオリンピックの成果最終ランナーになった事等を、

くどくど話してやった。

アメリカではすごく尊敬されているのだ!!と言いたかったのです。

 

ホール女子は、おっさんの話を嫌がりながらも、聞いてくれました。

 



実は、アリのポスターを検索しているうちに「力道山」のポスターが目に入り、安かったので購入してしまいました。

 

同時にお店に掲出してしまったのは言うまでもありません。

 

で、また、19歳のホール女子に「力道山って知ってるか?」と言うと「知らなーい」との答え。

 

また 力道山が大人気レスラーだったこと、街頭テレビの時代だったことなどをくどくど話してやりました。

 

ついでに、得意技を暗記させましたわ。


力道山は  空手チョップ!

ジャイアント馬場は  16文キック!

アントニオ猪木は  コブラツイスト

これを暗記するまではなしを続けてやりました。


いまでは 19歳ホール女子は合言葉のように 各ヒーローの得意技を言えるようになりました。

 

これは パワハラ ですかね。


 

たまには、お店がヒマってよい事ですね。私には・・・。


ひやごはん 食べた?? お米の話

当店のお米は 京都の最北端(日本海側)京丹後市網野町の朝日農園さんから仕入れています。

 

友人の紹介で仕入れる事ができるようになったのですが、最初に電話したとき「どんな場所で保管されるのですか?」と確認されました。


 

お米の保管は冷暗所である必要があり、冷蔵庫がベターです。

 

朝日さんはお米の保管場所を確認するために京丹後から宝塚まで(あいさつを兼ねてですが)納品前に見に来られました。まじめな人です。

 

それから数回、お米をご自分で納品する形で、宝塚まで来られます。

 

御来店されると、お茶をのみながらすこしお話するのですが、お米への思いれがすごくて、今も新種の開発にチャレンジしているようです。

 

出荷時も、注文サイクルを予測して、注文が入りそうになったら冷蔵庫からお米を出して精米し、また冷蔵庫に戻しておくそうです。「精米即出荷」は味が落ちるという事です。

 

とても香りが良いお米で、「炊いたあと残ったお米を冷蔵しておいて、翌日電子レンジで温めても香りが残っていますね」と私が言うと、「お米はひやごはんで食べるのが一番おいしいんです」とのこと。

 

そういえば、最近ひやごはんを食べたかなあ?

 

私の子供の頃は電子レンジが無かったので、「ひやごはん」を食べたけど・・・。

今の子供たちは「ひやごはん」って言い方を知らないのかもしれんね。

ひやごはんって常温のごはんのことだよ。

 

レンジで温める前のお弁当に入っているごはんですわ。

今は、ひやごはんが堂々と茶碗に入って出てくることはないだろうし。

 

・・・・

 

スーパーで売っているお米も美味しいと思います。

 

でも、私としては白米の状態でビニールパックで売られているお米よりも、出荷直前に精米し、冷暗所で保管され、30KGでドンゴロス風の袋に入っているお米のほうが、本物感があるのは否めません。

 

これからも、使い続けたいと思います。

 

NETで朝日農園さんを探しても違う農園しかヒットしません。口コミだけのようですね。連絡先を知りたい人は私までご連絡ください。

 

飲食業の原点と外食産業との現状

外食産業吉〇家の常務取締役が大学の特別講師として講義した内容があまりにも劣悪な表現で、本社が一生懸命謝罪しています。

(どんな発言内容だったのかはNETで確認してください)

飲食で生きてきた者として、心が痛む事件です。

 

この常務は元々別の大会社の社員で成功して、会社も作っているし、ヘッドハンティングされて吉〇家さんに雇われていました。

 

「飲食店長」として成功したわけではない野郎です。

 

こんなヤツに現場の信用を破壊されるとしたら、働く人の残念さは大変なものでしょう。

 

たしかに現在、マーケッターを外部採用する外食産業は多いです。

宣伝・広告の世界は外食産業従事者にとって難しい世界ですから仕方ないのですが、外部人材に頼りすぎではないかと思います。

 

新商品やサービスがかわりばえしない世の中となっています。でも、現場の改善で売上げを得ていく戦いは地道で遅い。

 

そんな中、企画・広告宣伝が大当たりしてラクに売上げを伸ばすことがある。ですから、その業界に通じている人を役員に迎え入れてしまう。

 

そうすると、商品への工夫や、サービスの特徴を訴求する活動は減り、有名タレントを使ったイメージ広告などが増える。有名タレントは使うだけで高いのですが、商品やサービスの訴求をするよりも効果があるんでしょうね。

 

で、思いあがったヤツがこんな事件を起こす。本人は辞めさせられても「炎上商法」で個人的に儲かる。

 

残された現場や企業はイメージ回復にに何年もかかる。

 

アホな話だと思います。

 

飲食店の価値の源泉は 「味・サービス・清潔さ・付加価値・人材育成」

それに効果的なコマーシャルが加わって、繁盛する。

 

これが原則。近道を選んではいけない事にそろそろ気がついても良いのではないでしょうか。

 

自社の味とサービスについて「若い女性が 食べない物を売っている」とか・・「こんなところで食べない」とか「こんな職場で働きたくない」と思っているヤツが、そのままの感覚でつくる経営戦略なんかあてにしてはいけない。

 

「斬新さ」に価値があるかどうかを見極めてほしい

 

「自社の商品やサービスに疑問があるなら、まずそれを改善するのだ」

私はそういう人が経営するお店にいきたい。