飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

食材値上げ対策:コスト効率化のヒント

食材(お肉)の値上げが止まりません。

円安や運送業の2024年問題の影響は顕著になってきました。

5月からも主要なお肉が値上げされます。こまったものです。

 

もちろんメニューの値上げは検討しなければなりませんが、いろんなことをしてコストを改善しないと追いつきません。その「いろんなこと」の一例をあげます。

 

たとえば

人気メニュ―の牛タンですが、、、、

こんな感じで納品されます。これの皮を剥いて使うのです

ちょっと気持ち悪い画像ですが我慢してください

 

 

通常は タン中・タン元の部分がスライスされ「上タンとか並タン」として売っております。人気メニューです。

 

タン先は肉質が硬いので薄くスライスして売りますが、人気メニューではありません。

タン下部分はいわゆる「スジ肉」ですから煮込みにします。当店ではこんにゃくと一緒に煮込んで「すじコン」として売っています。

 

上タンや並タンがどんどん売れると、必然的にタン先やタン下が余ってきます。

しかし牛タンは1本ずつ仕入れており、1㌔あたり何円という仕入れ価格設定ですから、タン先やタン下部分が何らかの形で売れれば、牛タンの仕入れ価格高騰の影響は緩和されます。

 

逆に、タン中・タン元だけが売れて、あとの部位は「売れ残って廃棄」なんちゅう事になったら、もろに価格高騰の影響を受けます。結果として、並タン・上タンの値上げは免れません。

 

ですから、並タン・上タンの売れていくスピードと同じスピードで「すじコン」などのタン先やタン下が売れていくような価格設定にするのです。

お安くして出数を増やせばキャッシュは増えますので、値上げを回避できる可能性がでてくるのです。ちょうどいい価格を探るのです。安すぎても問題ありません。

 

そのほかにも、タン先やタン下をつかったおつまみ的な料理を開発できればさらに収支は改善できるでしょう。もちろん開発した料理が美味しくないと話になりませんけどね。

 

これは、料理の詳しい話をしたいのではなく、

昨今の円安・原材料値上げの対策として、買い控えやメニューの値上げ以外にも方法論はあるのではないですか?という問いかけをしています。

お店によっていろんな考え方があるのですが、フードコスト%を上げたくなければ、不良在庫や廃棄が出ないようにすることも考えてみましょう。

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