飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「いつまで紙のシフトなんですか~~♪」って、なめとるやろ

「いつまで紙のシフトなんですか~~♪」というコマーシャルが目につきます。

飲食店らしきお店で、なさけない店長がシフトを決めきれず、従業員があきれかえっている、という映像が入って、シフトを管理するパソコンソフトが紹介されるCFです。

 

飲食店長のブログとして明言しますが、

この状況の店長さんにこの「〇アシフト」なるパソコンソフトを与えても、問題は悪化するばかりで、解決しません。

 

よく考えてください、シフトを紙で書けない人が、パソコンソフトでサクサクつくれるはずないじゃないですか。


シフトが作れない理由って、希望スケジュールが集まらない、売上げが読めない、店長が気が弱い、バイトの勢力が強すぎる、店長用事が多い、センスが無いとか無限にあります。これを解決するのが、シフト作成の要件でもある。

 

完璧なシフト作成ができる店長が、「紙の上に同じことを書くのがめんどくさい」とか、「統計的な数字を利用してより良いスケジュールを短時間で作りたい」と思うならば、パソコンソフトを利用するのもいいでしょう。私もエクセルは使ってます。


「役に立たない」と思えば「手書き」に戻ればいいだけですからリスクもない。


自分は書けないからパソコンに書いてもらおう、なんて最悪です。店舗のシフトは唯一にして最大に重要な店長ワークです。従業員同士の力量、相性、店舗売上げの変化など全ての情報に配慮して最高のパフォーマンスを出すために、シフトを組むんです。

うまくできなければ全従業員の信用を失います。

 

「人が集まらないから、この会社にたのもう」「シフトが組めないからパソコンソフトを買おう」・・こんなお店はたぶん無理です。生き残れないばかりか、若い労働力に対して「大人は信頼できない」的な良くない影響力を与えるのも良くない。

 

この宣伝に含まれるメッセージに対して、私は常に違和感・憤りを感じています。

このコマーシャルは「飲食店長はだいたいアホだと定義し、その仕事をなめているんです」

そういう見方もある事を、わかっていただければ幸いです。腹立つ。