飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

飲食の現場は「論より証拠」と思う

「理論的には理解できるが、感覚がついてこない」

という経験はありませんか。

 

これは、とても大きな問題です。

 

飲食店長が仕事を進める上で、理論的に正しく見えても、感覚的に理解できない(イメージできない)事をすると、うまくいかない。

 

なぜなら、お店で起こっている現象は数式のように割り切れる物ではありませんから。微調整が必要だし。

 

飲食店は理論が議論されるべき場所ではありません。実戦されている場所です。

正しいか正しくないかではなく、成功するか失敗するかが問題なのです。

 

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私は常に大勢のアルバイトを雇って、スケジュールに隙がでないようにしています。

 

でも、そういう環境を得たことのない人にとっては「雇いすぎ」にしか見えないようで、「そんなに雇って養っていけますか」とか「レーバー(労務費)がオーバーしてしまうでしょう」とか質問してくる人は多いです。

 

たくさん採用したからといって、ダブつかせる必要は無いのに・・です。


こういう質問をする人は「感覚として理解不能・イメージが湧かない」と言っているのとおなじです。わかんないのでしょう。

 

理論を理解させることも必要ですが、一緒に行動して成功体験のイメージを持ってもらうことはもっと有効です。

成功体験はどんな論理にも勝つ。

 

 

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採用数が少ないと、アルバイト側に主導権のある職場環境ができてしまいます。こういう環境に店長が慣れてしまうと、論理的に必要な人数設定は「不可能な数字」または「雇いすぎ」に見えるのでしょう。仮にその人数が採用できても、どうやってコントロールしていいのか想像できないのも無理はありません。

 

でも、やっぱり 毎日毎日 IN交渉が必要な...

アルバイト側に主導権があるような現場(売り手市場)を運営していくのは苦しい。

反面、「買い手市場」(店長に主導権のある)環境を作ったら、作ったでいろいろ気を使ったりして、しんどい面もあります。

 

抱える人数が多かったら多いなりに、少なかったら少ないなりに苦労があります。

 

ただ、同じ苦労するなら、充分な戦力をもった現場で苦労したほうが将来性はあると思います。戦力が足りない苦労より、充分な戦力をどう使いこなすか、の苦労のほうが、苦労のし甲斐があると言えます。

 

自分で充分な人数を揃えてみた経験があれば、どんな店に転勤しても、同じような体制を作ろうとするでしょう。

 

成功体験が店長の行動を変えます。理論では変わらない。

 

飲食の現場は「論より証拠」