飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

バイトさんとの会話は「ゴールデンタイム」

数人のアルバイトさんと雑談していたとき

飲食店からのクーポンで下記の2タイプがあったとして、下記のどちらが嬉しいですか?という質問をしました。

 

①500円引き券

②1000円の人気メニューが1品無料

 

アルバイトさんは②の「1,000円の料理が無料」が良い、との答えでした。

 

経営者がどちらのクーポンを選ぶかという目線でみても ②を選ぶべきでしょう。

 

フードコスト%は高くても40%位としたら1,000円のメニューのコストは400円です。ですから「500円引き券」よりもコストが安く、お客様への効果が高いのは②となります。

 

では

 

①500円引き券

③1000円の人気料理を500円で提供

 

だったらどうですか?と聞くと

①を選ぶようですね やはり自分のお金を出すかどうか、となると出さないほうが良いのでしょう。

 

では

①500円引き券

④1000円の人気料理を300円で提供

 

だったらどうでしょうか。

意見は割れますが、④のほうが人気があるようです

 

ときどき、大学生アルバイトさんにそんな話をしていますが、こういう会話は、私にとって、とても役に立ちます。

 

お店で働くアルバイトさんは、「近隣住民」です。

そして、近隣住民さんとビジネスについて突っ込んだ話をできる機会は「ゴールデンタイム」です。

 

しかも、直接聞いているので、、、悩みながら出した答えなのか、即答で出た答えなのかもわかります。

 

アンケート調査の結果だけ見たら、同じ答え%であっても、どういうふうに質問したのか、質問を正確に把握しているか、悩みながら答えたのか、即答だったのか、等は不明です。

 

直(じか)に会話して聞き取った情報との「質」の差は歴然としています。

 

昨今は「意識調査」「顧客アンケート」「政権支持率」を使って「民意」や「顧客満足度」を出しています。

 

これを「参考」として使っているうちは良いのですが、「成果」とか「客観的で絶対に正しい」とか思って「丸呑み」して、ビジネスを組み立てると、やっぱり失敗すると思います。

 

自分の目と耳と五感で感じて判断する事を忘れてはいけませんな。

 

ただし、直接の意見が全て正しいとも限りません。聞く相手を間違えたら台無しです。聞く側に 技術と覚悟がある事が大前提です。