飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

福利厚生の成果を考えました。

ひとつ前のブログでバイトさんに冬用のロゴ入りパーカーとかトレーナーを支給する事を書きました。この件についてバイトさんとお話をする機会があったのですが、おもしろい発見がありました。

バイト3年目のYさんが「トレーナー支給ってすごいですね」って言ってきました。「いやいや、手間はかかるけどコスト的には問題ないし、ボーナスと思ったら安いもんやで」って答えました。Yさんは「そう考えてもらうのは嬉しいです。」とのこと。

私がそう言った根拠を書きますと、ロゴ入りトレーナー類作成の原価はだいたい1着あたり2500円から高くても4000円くらいです。(サイズによります)

仮に、1人アルバイトさんが退職して、その人の代わりに1人採用したら、その新メンバーをある程度のレベルに育ってもらうのには10日間以上の育成が必要です。ただ、注文聞いてビールを注いで、お肉をもっていくくらいなら4~5日間誰かが面倒みたらできるでしょうが、お会計とかちょっと細かいことまでマスタ-してもらうには10日間か、もっと時間が必要です。この10日間、1日3時間働いたとしたら、その給料支払いだけでトレーナー7~8枚作製できてしまう。

つまり、4年までやめずに続けてくれるなら、トレーナーやパーカーの1枚や2枚は十分に回収できるコストだという事です。(もっと投資できますけどね)

さらに、学生である彼女らが、通勤前とか私用で着用してくれれば、私のお店の福利厚生が「可視化」できる。ですから今回から「色」を自由に選択できるようにしました。もちろんロゴ入りですからお店で着用して働いてもらっても問題ない。

タイガースユニホームで夏中営業してたんですから、色がいろいろになっても問題ないし。

でも、やっぱり冒険した色はなかなか注文しづらいと思ったので、私がピンクとイエローを作って自分で毎日着ています。そうすると今回はパープルとピンク、ブラウンの希望が来ました。やってみるもんですね。

 

さらに気が付いた事は、アルバイトさん側のお店からの福利厚生に対する感覚です。

たとえば、まかないは「売価」が基準ですよね。お店で1000円で売っているものが出たら1000円もらったと思ってくれる。しかし経営者側では原価で計算するので半分以下のコストで済んでいるわけです。今回のトレーナーは、他で売ってないので値段はpricelessなんでしょう。少し高価なイメージになります。

福利厚生の価値ってこういった特徴があって、たいした金額ではないのですが大きな価値を生んでいたり、すごい金額をかけているのに、もらう側にそれほどの価値を感じてもらえない事もあります。

福利厚生を成果に結びつけるのは難しいのですが、アルバイトが1人辞めてしまったときの損失を金額で表してみてください。絶対福利厚生予算は無駄ではないと思いますよ。

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