飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

問題行動を分析し対処すること

むかし、ある新人の女性の中に、まかないのごはんをいつも、おおきなどんぶりばちで食べる人がいました。

 

「大食漢なんだなあ」と思っていましたが、どうやら、アルバイト前に何食か食事を抜いているようでした。ダイエットなのか経済的な理由なのか知りませんが、そのせいか仕事中の集中力に欠ける面がありました。

 

ど新人のうちはめだちませんでしたが、ある程度、戦力化してくると、よほど集中力が散漫していないとしないような失敗を繰り返しました。

 

普通の人ならやらないような行動です。

 

具体的には言いたくありませんが・・注文されていないドリンクを急に作って、注文していないテーブルに持って行ったり・・・

 

正直なところ「気は確かか?」と言いたくなるような行動ですが、そういう言い方は避ける事にしました。

 

純粋にパフォーマンスの不具合を指摘し理由を聞く事に徹しました。

 

こういうケースのとき、私は仕事を叱りますが、さとしたり、事情を確認してアドバイスなどはしたくありません。

 

そもそも、仕事に来るときにある程度仕事ができる状態にもってくるのが常識です。

わざわざ最悪の体調を作って、仕事に来て、失敗して怒られている事に本人が気が付くべき、と考えました。

 

と、いうのも私が会社員の時にもこういうケースがあったからです。

                  ↓

いつまでも破れたユニホームを着用していて、縫ったり、新しいものを買わない社員。こういう人が仕事の成果が上がらない事に悩む店長・・・。

 

社員と会話してわかったこととして、

彼は仕事や会社を舐めていました。破れたワイシャツを着て来ても良い職場だと思っているのです。その程度の職場だと。入りたくなかった会社でイヤイヤ働いているようでした。

自分がそこから給料をもらっていたり、真剣に働く仲間への感謝とかは薄いのです。

私は怒りを抑えるのに苦労しました。

 

ひるがえって、

今回のケースもそういう「匂い」がしましたので、パフォーマンスの不具合の指摘に徹しました。だれが聞いても納得できる指摘です。「遅刻をしてはいけない」「間違った商品をサーブしてはいけない」・・。それで充分です。

 

「なぜ、そんな失敗をするのか?なぜ時間が守れないのか?」と話をするのは一種の愛情ですが、そんな愛情がアダになるケースは何度も見ました。事情を聞いても、パフォーマンスは変わらないのです。

 

残念ながら

ほどなく、その女性はいなくなりました。

 

たまーにですがこういうケースもあります。

 

もちろん、パフォーマンスが良くなる事もあります。

すべて「自分次第」ですので、私は見守って判断することに徹します。

 

人材として活かしていきたい気持ちと、一線を守るべきという意識の闘いがあるのです。