飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

お肉をもっていったが、七輪が無い・・・

新人さんが育ってくる過程において、やっぱり「失敗」することがあります。

 

この、経験不足からくる失敗に対して、どう対応するのかが、「運命の分かれ道」かもしれません。

 

とある忙しい日、

新人のM さんがお客様のテーブルにお肉を持っていきました、2皿目のお肉を持って行ったあとに「七輪」が出てない事をお客様に指摘されました。

七輪が出てないのに、肉だけ持ってこられても「生で食べろってことか?」と言いたくなるでしょう。

 

当然、すぐ謝罪して、急いで七輪をもっていくことになりました。お客様は怒ってはいませんでした。

炭焼き七輪

こういう場合(だけ)私は 新人でも叱るようにしています。

 

生のお肉をもっていって、七輪が無い事に気が付かないようでは「失格」です。

 

経験不足はわかりますが、落ち着いて行動すれば気が付くと思いますし、舞い上がっているならば自分を落ち着かせてほしい。

 

もっと、重要な事は、”お客様に失礼な事をした・迷惑をかけた”ということです。

 

お客様はこういうことで怒ったりしない人が多いので、私がきちんと叱ります。「きちんと謝ってきなさい」と言います。

 

仕事の目的はお客様に喜んでいただく事です。お皿をもっていくことではありません。

遅くてもかまいません。遅いのはお店の責任です。

 

でも、最後の最後たるお客様との接点は従業員1人1人に任されます。

 

ここだけは、新人であろうがベテランであろうが同じ責任を負います。

 

同じ責任を負っているという事をわかってないようならば、叱ります。

 

もちろん、おちついたらゆっくりと話をして、許されるミスと許されないミスがあるという事を説明します。

 

コップを割ったとか、スケジュールキャンセルしたとかでは怒ったことはありません。つまづいてお客様に水をかけたときでも怒りません。不可抗力ですから。

 

でも、集中してなくて出し間違えたとか、お客様に迷惑をかけた・失礼をした場合は、お客様が許してくれて、もきちんと「叱ります」

 

同じ失敗でも「質」の違う失敗があるのです。経営者は「質」の違いが見えています。見えてなければならない。

 

バイトさんからは ただのおこりんぼうにみえるかもしれませんが、何年か先にわかって欲しい、と思っています。