新人さんが育ってくる過程において、やっぱり「失敗」することがあります。
この、経験不足からくる失敗に対して、どう対応するのかが、「運命の分かれ道」かもしれません。
とある忙しい日、
新人のM さんがお客様のテーブルにお肉を持っていきました、2皿目のお肉を持って行ったあとに「七輪」が出てない事をお客様に指摘されました。
七輪が出てないのに、肉だけ持ってこられても「生で食べろってことか?」と言いたくなるでしょう。
当然、すぐ謝罪して、急いで七輪をもっていくことになりました。お客様は怒ってはいませんでした。
こういう場合(だけ)私は 新人でも叱るようにしています。
生のお肉をもっていって、七輪が無い事に気が付かないようでは「失格」です。
経験不足はわかりますが、落ち着いて行動すれば気が付くと思いますし、舞い上がっているならば自分を落ち着かせてほしい。
もっと、重要な事は、”お客様に失礼な事をした・迷惑をかけた”ということです。
お客様はこういうことで怒ったりしない人が多いので、私がきちんと叱ります。「きちんと謝ってきなさい」と言います。
仕事の目的はお客様に喜んでいただく事です。お皿をもっていくことではありません。
遅くてもかまいません。遅いのはお店の責任です。
でも、最後の最後たるお客様との接点は従業員1人1人に任されます。
ここだけは、新人であろうがベテランであろうが同じ責任を負います。
同じ責任を負っているという事をわかってないようならば、叱ります。
もちろん、おちついたらゆっくりと話をして、許されるミスと許されないミスがあるという事を説明します。
コップを割ったとか、スケジュールキャンセルしたとかでは怒ったことはありません。つまづいてお客様に水をかけたときでも怒りません。不可抗力ですから。
でも、集中してなくて出し間違えたとか、お客様に迷惑をかけた・失礼をした場合は、お客様が許してくれて、もきちんと「叱ります」
同じ失敗でも「質」の違う失敗があるのです。経営者は「質」の違いが見えています。見えてなければならない。
バイトさんからは ただのおこりんぼうにみえるかもしれませんが、何年か先にわかって欲しい、と思っています。