飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

しっかりしたお店があった

阪急岡町駅の西側に居酒屋さんと焼き鳥屋さんが並んで営業しているビルがあります。

その日、私は焼き鳥屋さんですこし食べて、お店を出ました。

 

隣の居酒屋さんがにぎやかだったので、ガラス戸を通して覗いていたら、お店の若い男性従業員(男の子ってかんじ)が出て来て「入ってください!!」と言ってきました。

 

出てくるタイミングが実に良くて、言い方も良かったので、入ってみました。

 

夜の11時過ぎでしたが、席は7割くらい埋まっていてました。80席くらいあるお店ですから、結構な賑わいです。

 

ホールには4~5人配置されていました。ひときわ目を引く赤いTシャツを着たホール係の女性が、すごく楽しそうに働いているのが印象的でした。

 

良い状態です。

 

私の座った席が厨房に近かったので、お店が従業員に読ませるための張り紙が見えました。スローガン的な行動目標のようです。

 

曰く

1、全員がその日の おすすめ をできる

2、賞品配膳後 食べ方、添え物の説明をする

3、お客様の様子を見る、気づいて声を掛ける

 

 

私が接客されたとき、この全てができていました。驚きです。

 

その日は開店1周年でドリンクが100円だったので売れていて活気があったのかもしれませんが、従業員が「たのしそう」とか「誠実そう」とか「積極的」とかの印象は、日ごろの育成が無いとできるものではありません。

 

私がメニューをみていると、店長さんが話しかけてきました。

曰く「なにかご注文はありますか?」

まさに ”お客様の様子を見る、気づいて声を掛ける” の実践です。

 

やっぱりそうか!

店長さんが、自分で実践してるし、きちんと育成してるんだな。

 

私は「すごくいい雰囲気ですね」というと

 

店長さんはちょっととまどいながらも

「チェーン店に見えないような感じを心がけてます」って答えてくれました。

 

結構「安さ」で売ってる全国チェーンの居酒屋さんですけど、こんなに良いサービスができるのです。

 

すばらしい仕事ができる店長さんは全国にまだまだいます。育成システムが優れているのではなく、店長が優れているのです。

 

隣の焼き鳥屋さんに比べても、こんなにはっきりコントラストされた経験もめずらしいです。

 

おなか一杯だったので、お会計は890円しかなかったんですけど、会計の時、赤いシャツを着たホール女子に

「楽しそうだね」って聞いたら

間髪入れず「楽しいです!!」て弾むような答えが返ってきました。

 

こんどは、最初から焼き鳥さんではなく、この居酒屋さんに行きます。