昨日、「餃子の王将」さんに行ったら、
餃子のタレや取り皿やお箸等が、テーブルから完全に撤去されていました。いわゆる「迷惑動画」の影響でしょう。
追加のたれやお酢をお願いしたら、お皿に入れて持ってきてくれるようです。テーブルにボトルを置かない方針です。念が入ってました。
こういうアクションは従業員さんの負担がかなり増えますので、難しい決断だったと思われます。
事件の当事者でもないのに、即時・念入りに対応している点に、私はすなおに感心いたしました。リスクを冒してまで現場を守ろうとする心意気を感じたからです。
今は大変ですが、ほとぼりが冷めればまた、もとにもどしたら良いと思います。迅速に変更できた企業だから、迅速に戻す事もできるでしょう。
王将さんの真面目で真剣で迅速な対応は、きっとお客様に伝わるでしょう。すでに今も、大きな信頼を勝ち得ていると思います。人的かつ経費的なリスクを負っているからです。
さて、スシローさんが全品1割引きセールを始めました。
2月13日(月)~17日(金)の平日限定です。
曰く
「被害にあったスシローを応援するメッセージがSNSに相次いでいる事に感謝の気持ちを伝えたい」とのことです。
昨日時点で、スシローさんは お箸やお醤油などをテーブルから撤去はしていません。以前のままです。お箸やつまようじもむき出しです。
「ご要望があればお醤油などを取り替えます」「アクリル板で、すしレーンを覆うようにしていきます」との告知はありましたが、実際のオペレーションは変わっていない。
おすしは流れなくなって、注文されたものだけが供給されます。
オペレーションに関してはリスクを負ってない、ように見えました。
私は、「割引で客数を増やす前に、店舗のオペレーションを見なおすような姿勢はいらないのかな」と素直に感じました。
スシローさんはマーケッティングに結びつく事はすぐにできる企業です。生ビールの値引きがフライングした件なども思い出されますが・・。
そもそも、低価格戦略からサービスの無人化に突き進んできたのがスシローさんです。 無人化と感染症対策で仕切板が高いので、お客様の動向が監視できなくなりました。
私見ですが”スシローさんは客層が荒れていた”ように思います。
今回の1割引きで客数は増えますが、また荒れます。
もちろん被害者のスシローさんには罪は無いです。いたずらした人が罰せられるべきです。
しかし、「餃子の王将」さんの徹底性や現場を大切にする姿を見ると、スシローさんの方向性には、すこし不安を感じます。
1割引きで「ピンチをチャンス」に変えたつもりかもしれませんが、ほんとうに危機が到来しているのは、「売上げ」ではなく、「店舗オペレーションや商品の信頼性」なのだと思いますが・・。
オペレーションや商品の信頼性を回復する事に予算や人的な投資をもっと使わないと取り返しのつかない事態が起こるような気がして心配です。
杞憂かもしれませんけど・・・
こんな事、言うてるのは私だけのような気がしますけど・・・。
大丈夫だろうか・・