飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「時間制」に思う

居酒屋において「当店は2時間制です」と店頭に打ち出しているお店はよく見ます。

「全てのお客様を2時間以内」としている場合と、

「混雑時に限り、2時間でお帰りいただくことがあります」として、”逃げ道”を作っている場合もあります。

 

ところで、この「時間制」ということですが、本当に売上げに対して効果があるのでしょうか。

 

客席の回転が悪いと売上げを逃す、という理論だと思いますが、本当に検証されているのでしょうか。例えば同じお店で、1年間時間制限で営業し、1年間時間無制限で営業した場合、どちらが収益が上がったのか?とか。

 

時間制限することによって、

最初から利用しなくなったお客様もいるでしょう。

食事を早めに切り上げるので客単価が下がるケースもあるでしょう。

このように、客数も客単価も下がる危険性があります。

 

お店の外に大行列ができていたり、テーブル数の何倍もの予約が入るお店ならば時間制限が必要だと思います。自然に回転ははやくなるでしょう。

そういうお店は外から見て、お客様もわかります。

 

理解できないのは、繁華街でもなく、お客様があふれているわけでもないお店が、週末だからという理由だけで 店頭に「時間制」を掲げている場合です。

 

飲みも食べもしない状態になってから粘るお客様への対策なんでしょうか。

 

そうだったら寂しいですね。

近所のお店に行く楽しみは、仲の良い人と食事しておしゃべりすることでないでしょうか。

そういうほっこりした空間を提供しているのも、地元の飲食店だと思います。

食べ終わったら帰って、、ではない。

 

お店としては、満席になっても帰ってくれないかもしれない、という恐怖があるのでしょう。

 

しかし、

めちゃくちゃ長話する人でも、お店が混雑してきたら気を利かして帰ってくれます。周囲がわからんくらいお話に熱中している人には、「ちょっとすみません。よかったらお待ちの方にお席を譲っていただけませんか」といえば、快く譲ってくれるケースばかりです。近隣なんだから。

 

当店はもちろん時間制ではありません。でもケースによっては退席をお願いすることもあります。

 

お店が暇なら何時間でもいていただいてもいいんですわ

それでいいんじゃないでしょうか。