飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

またひとりラストインしました。

 

写真の女性はMさんと言って、大学4年生です。先日最後のアルバイト日を迎え、みんなで記念撮影をしました。

 

Mさんが1年生のときに応募・採用に至った経緯が思い出されます。

 

当時、

関西学院大学の「新歓」(新入生を歓迎する催し)がありました。

当店の女子アルバイトで4回生の TさんとAさんサークルの勧誘のため、その場にいました。

そこに、可愛らしいMさんが現れました。TさんはMさんに”目を付けて”話しかけたところ、サークルには興味がないようでしたが、Tさんは「サークルはどうでもいいから、アルバイト先はさがしてないの?」と聞いたそうです。 アルバイトをしたかったMさんはTさんとAさんの勧誘を経て当店に応募してきました。

 

Tさんは「すっごいいいコが面接にきますよ!!」って私に報告してくれましたが、私としては半信半疑でした。その後、面接にやってきたMさんを見て即決採用した次第です。

Mさんは、優しい人です。人に対して丁寧なので、新人が入ってく時の最初のパートナーとして指名することが多かったです。新人の多くはMさんのイニシャルトレーニングを受けています。

Mさんのイニシャルトレーニングは、すごく印象に残っているようで、「私、最初はMさんに教えてもらいました!!」ってはっきり言える後輩が多いです。最初は緊張して誰に何を教えてもらったのかよく覚えていない場合が多いのですが、Mさんのイニシャルトレーニングだけは別格です。

 

Mさんの4年間の活躍に感謝するとともに、勧誘してくれたTさんとAさんの「人を見る目」にも敬服しています。

 

昨今、アルバイトを集めようとして、テレビやユーチューブでコマーシャルを打つ企業もあります。

「あなたと働きたい」というフレーズをタレントに言わせている企業もあります。友人でもないタレントに、一緒に働こう!!って言われて、効果があるのでしょうか。

 

私に古い友人がこういったコマーシャルとしての募集動画を「空中戦」と呼んでいました。地上戦あっての空中戦です。

 

そういう意味では「あなたと働きたい」というフレーズは地上戦で、しかも接近戦で使われてこそ、効果を発揮する言語ですね。っていうか、実際には心に感じるだけけで、相手に向かって言う事はないでしょう。照れるし。

 

こういう映像を見ていると、「空中戦と地上戦の関係がわかっていない」・・・つまり本社と現場の関係が作れていないような気もします。

 

先に申しました TさんとAさんは 新入生だったMさんに「あなたと働きたい」というメッセージを送ったんだと思います。そして、新入生のMさんも「あなたたちと働きたい」とおもったから。応募したのでしょう。

そして、Mさんにイニシャルトレーニングされた新人の多くは「この人と働きたい」と思ったから、一生懸命仕事を覚えたんだと思います。

 

これは空中戦では絶対になし遂げられない、地上戦の勝利です。

 

 

「あなたと働きたい」

このフレーズは、やっぱりタレントには使わせたくない言葉ですね。