場所柄で、関西学院大学の各部活動(クラブ)から、パンフレットへの広告協賛などを依頼されることがあります。
普段、学生さんにはお世話になっているので、お断りする事はありません。高価なスペースは無理ですが、妥当なスペースに広告を出します。
こういうことはだいたい学生さんからのアポ電話からはじまります。
先日も、非常にカタイ口調で
「関西学院大学、体育会〇〇部 1回生の 〇〇と申します。今お時間よろしんでしょうか」と電話がかかってきました。
(これは広告の話やな)と思って、聞いてたら、やっぱりそうだったので、「了解です」とお答えしました。
いそがしかったので、その日は了解しただけで、後日連絡をもらいました。
曰く、書類とかを作るので来店したいそうなので、
私は
「営業中は困るので、火曜から金曜の1時~4時の間だったらいいでしすよ。先約が無ければ。」と答えました。
そうすると学生さんは「わかりました、ではその時間に参ります。」といって電話を切ろうとしました。
私はやさしく「先約が無ければ、と申しましたが、曜日、時間で、いつでもいいんじゃないです。あなたはいつ来ますか?」と、言ったところ、
「あっ」としばらく絶句して「すみませんかけなおします」という事になりました。
その後、ちゃんとした日時は設定されました。
実は昔、このやりとりで、過去に痛い目に合っておりまして・・・・・
火曜から金曜日の1時~4時だったらいつでもいいと誤解された事があります。で妻が店舗の掃除をしているとき、急に「この時間に来るように言われまして・・」と、学生さんが訪問してきたことがあるのです。(これはノーアポと同じです)
すごく丁寧な話し方をしていますが、たどたどしくて、ビジネス習慣がまったくない学生さんとお話していることを忘れてはいけないのです。
会話の流れを考えると、自分たちの空き時間を明確にしてから電話すべきだったと思うのですが、そこまで考えてなかったんですね。準備不足です。
新入社員が”悪気無くびっくりするような失敗”をする場面を等も見てきた私にとって、当然理解できる事でした。せめる気にもなりません。
たとえば、ビジネス的なアポイントを取るシーンを学生さんがご家庭等で見る事はほとんどないと思います。
私のおやじは町工場の社長でしたから工場では
「へい、まいどおおきに!ヘイヘイ・・・」と電話をしていましたし、その光景を見ていて対応を覚えました。社会に出たときに、アドバンテージになったと思います。
現代においては、お父さんは家で仕事をしませんし、よっぽど地域の役員さんでもやっていないかぎりご家庭でビジネス会話を学ぶ機会はありません。
それでも、電話が家庭に1個しかないときは、家族も、その”話し方”を聞いていましたので、自然に覚えましたが、今はスマホの時代で、話している言葉を聞かれない場所に移動して話をするのがマナーです。家は休息するところですし。
ちょっと、もったいないですね。
一生懸命勉強して、良い大学に入って良い就職をした優秀な人が、お客様にアポを取る事が出来ずに「こんなこともできないのか?」「何を学んできたのか?」と言われるシーンはよく見ました。
スマホがあるから、待ち合わせを綿密にしなくなりましたし、若者の常識がビジネスマナーとずれてくる事が今に始まったことではありません。
すごく丁寧に話しているのに、うまくアポが取れない学生さんを見て心配になるのです。培ってきた能力と違うところで評価されるのも社会の特性ですから。しょうもないことで、つまづく。
とにかく、良い経験をつんでほしい。
相手の立場を想像して、そこに立って考える習慣をつけてほしいです。
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