飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

STOP! 質問責め接客スタイル!!

昨日、ドラッグストアーで買い物をしました。数百円の品物を1個です。

商品をもってレジに行くと「接客」がはじまります。

お客様とのやりとりにおいて「YES  or NO」を問う必要もでてきます。

コンビニやドラッグスストアーで代表的なのものは「レジ袋ご利用ですか?」でしょう。

ファーストフードにおいては「お持ち帰りですか?」「こちらでお召し上がりですが?」ですね。

しかし、

昨今においてはもっと「YES  or NO」を問う質問をされます。

「Tポイントカード使いますか?」

楽天ポイントカードお持ちですか?」

「当店の会員カードお持ちですか?」

「クレジットカードは1回払いでいいですか?」等

最低5問くらいは「はい」とか「いいえ」とかを答えさせられます。

 

さらに

「会員カードを持っていない」というと

「すぐにできますけど、今つくられませんか?」

と言ってきました。

こっちとしては(めんどくさいし、めったに来ない店だからいらないなあ)と思っているのに

 

「今日のお会計から使えますので、こちらの商品が15%引きになりますよ」

と言ってきました。

ココロがグラつきましたが、面倒だし、初志貫徹で「NO」と答えました。

 

すこし自分の中で申し訳ない気持ちも出て来たと同時に、この接客に対する不満もでてきました。

 

質問回数の多さをウザいと思いましたし、割引があるなら入口で言ってほしいし、会計の段階であれこれ言われても、かなり「NO」と言ったあとなので、「じゃあ会員カードつくるわ」とも言いにくい。そもそもめったに来ない店ですから。

 

「素晴らしい接客」の条件は、「お客様をよく観察してイムリな言動を発揮する」ことです。

 

当店においても接客で「ご注文お決まりでしたら、お伺いします」という人がいますが、私はこういうフレーズを嫌います。

最初のドリンクをお持ちして、お客様の様子を観察して、注文を開始しそうだったら近寄っていって、聞いたらいいはず。

目の前に行ってから「ご注文がおきまりでしたら・・・」なんてフレーズは要らない。(それを確認するって・・・じゃあなんで来たんだ!ってなりますよね)

何か余分に言ってないと不安になるんでしょうかねえ。

 

とにかく

接客側から発せられる、余計な言葉や「YES  or NO」を問う質問が多すぎます。

 

ほっておけばフレーズが増えつつけますのでどこかで、どれかを減らさないといけないでしょう。

でも、本社サイドではこのフレーズを止めようとはしません。現場には取捨選択の自由はないので、前述のようにお客様が”質問攻め”にあうのです。

 

全国に何千店舗もあるようなチェーン店がこぞって ”質問攻め接客” をしているので、ほんとうに上手い接客をする人がいなくなってきました。

 

あたりまえですが、きめられたフレーズを連発することが接客ではありません。

 

お客様をよく観察して、必要な言動をとり、ストレスを与えず、そのお客様にとってベストな会話を展開する、なんて事は考えたこともないでしょう。

 

お客様の中には「そんな会話なれちゃった」という人もいるかもしれませんが、それが一番怖いのです。もうそのレジでの会話は接客として評価されていないということですから。レジの人も楽しくないでしょう。

 

「良い天気ですね。」とか「お子様かわいいですね」とか 「重いから気を付けてくださいね」とか、観察していたら言えるフレーズがたくさんあります。

でも接客がこの調子ですから、・・・・・。無理ですね。言える時間もない。

 

そりゃタッチパネルは流行ります。おんなじ言葉を繰り返し言うだけだったらタッチパネルで充分ですもんね。

 

 ”質問攻め接客” の弊害に気づき、改善を始める企業はあるのでしょうか。あってほしい。

 

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