飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「客を選ぶ権利」について

デリケートな話題なのですが、飲食店の事象なので言及しておこうと思います。

 

今年1月に関東のマクドナルドでお店から徒歩3分の中学校の生徒全員(800人)を「出入り禁止」にしたというニュースが流れました。その後1年近く経ちましたが、状況はあまり変わっていない、ということです。

 

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お店の気持ちは痛いほどわかります。商売ができないのですから。

 

大きなお世話かもしれませんが「何とか改善できないかな?」と思う気持ちで分析したいと思います。

まず、一般人や普通のお客様の気持ちから考えると

 

・800人の生徒全員が悪者ではないはずだ。善良なのに出禁になってる人がいるのではないか?

・なぜ、中学校が「当事者」なんだろうか。校外で起こったことについては学校に責任はないのでは?

・悪質なお客さんでも中学校を卒業したら「入店」できるのだろうか?

 

今では、特定の中学校を名指ししたポスターは貼っていないようなので、こういったことを検討してやり方を変えているのでしょう。

 

私が一番「難しいなあ」と思ったのは

善良なお客様だがその中学校に通っているだけで出禁になったお客さん“ の存在です。

 

お店はお客様に対して「入店拒否」する権利があります。合理的なら理由はなんでもいいです。

 

善良なお客様に対して「連帯責任」を求めていいかどうかは別問題です。

同じ中学校の生徒だからと言って、やんちゃな生徒に対して、同級生や後輩が注意する義務はさすがに無い。

 

意地悪な考え方だが、「善良だったお客様が高校生になって、善良ではないお客様になって帰ってくる」ことが予測できます。

 

800人の生徒の多くは「なにもしていないのに邪見に扱われた」と思う可能性がある。その人達の心に消えない記憶を残してしまった・・・これは怖いです。

 

この「出入禁止決定」には、そういう矛盾をはらんでいた。だから心配していたのですが、やはり根本的な解決には至らなかったようですね。

 

普通だったお店が、なぜこうなったのか?を掘り下げる以外に解決策は無いし、解決できるとも思いません。私だったら、どうやれば商売が成り立つのかだけを考えると思います。

 

イヤなお客さんは断れるけど、結局は選べないんです。断る事ができるだけです。「あなたは来ないでください」とは言えますが、

「あなたは来てください」と言っても、来るか来ないかは先方の選択ですから。

あおくまでもお店は「選ばれる存在」ですよね。

 

難しい問題なのでこれ以上は深入りできません。何かご意見があればお寄せください。

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