飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

キショイなあ

手前味噌な話ですが


コンビニさんで買い物をしていたら店内放送でアルバイト募集をしていました。一連のフレーズのまとめが「すてきなロー〇ンをいっしょにつくりましょう!!」みたいな感じでした。違和感あったので何人かの大学生にどう思うか聞いてみたら、主な答は「ちょっと変に感じる」でした。私もお客様相手の放送でこの手のフレーズは気色悪いと思います。


実際に働いてくれている従業員さんの中には本当にお店を作っていこうと思ってくれている人もいるでしょう。そういう人にオーナーが「アルバイトファースト」的な事を伝えると、ロイヤリティは倍増し成功事例になるでしょう。

でも大多数の そこまでロイヤリティのない人にいきなり熱いメッセージを出すと 、、そりゃヒきますわ。

最初はみんな「お金が要るから、」「ヒマがあるから、」「友人がほしいから」とか、単純な理由で働き始め、いつしかお店に対するロイヤリティのかたまりに育っていく人もいれば、有能でクールなバイトに育つ人もいます。ぜんぜん育たない人もいるでしょう。

その相手・場所・タイミング・言葉を選んでコミュニケーションしていくのが店舗経営者の「妙」ですね。

私も非常に神経を使っている部分です。家族的でありたいとは思いますが、「我々は家族だ」と言う度胸は まだまだありません。


そもそも大多数のお客様にとってコンビニは素敵な空間ではないし、若者は職場を「作る」ためアルバイトを選んだりしてない。なのに現場に「ロー〇ソンでアルバイト始めませんか?」ではなく「ロー〇ソンを作りませんか(?造りませんか)」と放送してしまう。これは、全国レベルの採用担当部署の感覚がズレてるってことですね。

大きなチェーン店の本部機能だから「ビジョンは何か」を常に追求しているとは思いますが、お客様のいらっしゃる現場に自らがビジョンにしている表現を押し付けてる。

「ロー〇ンはすてきな職場です」とアルバイトに言わせる事が大切で 本社が自分で言ったらアカンのです。


吉本興行の社長さんが 自分たちのことを「ファミリー」と言っていますが 6000人いる芸人のほとんどは違和感を持っているようです。だって社長は「雇われ」で いつ辞めるかわからないし、会ったこともない。社長が家族的な絆を求めても無理や。家族はクビにならないはずなのに宮迫さんはクビになった・・・。

結局 この手のフレーズは道理の通らないことを無理やりおしつける常套手段になってるような気がします。偽家族。


さらに上位1%以内にいる 売れていて、仲の良いはずの芸人さんに対して 社内弁護士を介在させてあまりにもビジネスライクすぎるコミュニケーションをとってしまい、スキャンダルになっています。

もう 家族崩壊。

あとからファミリ-だ!家族だ!と言っても遅い。

気色悪い職場。本当の目的を隠したちぐはぐな会話。

有能な人は去っていく。


どんな職場にもこんな危険は潜在してますね

2019年7月