飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

髪色自由の本質

手前味噌な話ですが


新しく採用した大学生Mさん(女性)のオリエンテーションしました。身だしなみについて興味深い会話に発展しました。


Mさんは当店について「髪型・色が自由なので助かります。髪型・色を規制している事業所が多くて困りました。朱々さんは自由なのでよかったです」みたいな事を言ってました。

私は、Mさんのお話の中に、当店の身だしなみの基準が「ゆるい」と感じているようなニュアンスを感じました。それは誤解なので少しつっこんで 詳しく話し合うことにしました。


私が「朱々仁川店は関西学院大学の近くにあるので大学生さんが働きやすい店を作ろうとはしています。ところでMさんのご友人で髪の毛を染めている人は何割ぐらいですが」と聞くとMさんの答えは「ほとんど染めています」でした。

私は「つまり普通の関学生は髪の毛を染めているんですね。私は特殊な大学生ではなく普通の大学生さんを雇いたいんですが、髪の色を規制したら普通の関学生は応募できなくなりますね。それは正しいと思いますか。」と言い、さらに

「応募者が増えると採用基準が上がります。と、すると朱々は『ゆるい』ってことになるかなあ」とかるーく問いかけました。Mさんは ドキッとしたかもしれません。

これ以上言ったらキツイんでそっからは笑い話で濁しました。


「採用・不採用」は商売を成功させるために最も重要な選択のひとつです。爪だとかアクセサリーだとか髪だとかはその小さな要素に過ぎないのです。

その小さな要素に客観的な基準を設けると 応募可能人数が減ります。応募可能人数を自ら減らしておいて 「人不足」とか言ってる事業所が多すぎるのには驚きます。

ちなみに朱々仁川ではホールの人はハチマキをすることにしています(カチューシャみたいな感じ)。これは見た目をかわいくするためと髪の毛を結んでいただくための方策で、これによって清潔感は担保されます。あとは色の問題だけですが 清潔感と可愛らしさを打ち砕くような髪の色には出会ったことはないです。


客商売ですから 容姿に対する基準は当然あります。しかし簡単な言葉で公表できるような事ではありません。「見た感じのすべてを総合して 清潔感や素敵さや雰囲気を中心に判断する」としか言いようがないんです。


でも客観的基準をうちだしているお店はとても多いですね。

アルバイト募集のサイトには「髪型自由のお店」の特集が組まれている事もよくあります。


客観的基準というのは 誰のためにあるのでしょうか

経営者または部下が判断を間違わないように作ったんですかね

すくなくとも現場を信頼してる状況ではないように見えます。


飲食店やサービス業で髪の毛黒いけど 日本語話せない従業員採用するなんてナンセンスですわね。


2020年1月