飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

繁盛店ツアー

むちゃくちゃ売れている飲食店の横に全然売れてない飲食店がある事って、あるんですね。今日梅田で有名なお店に行きました。4時位にお店に着いたのですが既に満席状態。従業員もいっぱい入ってて、気合十分、お酒も安くて、あきらかに「ザ・繁盛店」。モズクの天ぷらが美味かったです。長居する感じでもないので、おなか一杯になる前にお店を出て、となりのお寿司屋さんにGO。

このお寿司屋さん、お客さんがゼロでした。隣のお店はお客さんがあふれているのに、「ゼロ」って悲惨すぎる。何が原因何かなあ、と思いながら入ってしまった。繁盛店も寿司売ってますけど、そんなに出てなかった。刺身とか天ぷらとか、ほかのメニューが美味いから。このお店は寿司だけ。隣はメニューが手書きコピー、このお店はきちんとデザインされたファミレスみたいな感じ。この寿司屋の店頭には「寿司50円から」と言う看板がありますが、入ってみると50円の寿司がどこにあるのかわからないなあ。メニューのトップに写真で掲出されてたお寿司2貫とその横に掲出されてた5貫盛を注文しました。すると、いったん注文を板前さんに伝えたあと、再度女子従業員がテーブルにやってきて5貫中の1貫が、トップに掲出されているお寿司とかぶっているそうで、「3貫になりますけどいいですか」と聞かれました。その後、「涙巻き」という辛い寿司を注文したのですが、また女子従業員あらためてやってきて「相当辛いですが大丈夫ですか」と言われました。実際に相当辛かったですけど、それが「涙巻き」やん。ていうか、そんなに気になってるんだったら、注文時にお客さんの伝えれるように、しといたらええのにな、と思いました。ホール係が再度テーブルに来るって、品切れとかの時が多くて、印象良くないなあ。

現場の板前さんは、過去に「メニューがかぶっとる」とか「涙巻きが辛すぎる」って言われたんでしょうか。気づいてるならもっと改善したらいいんとちゃうか。それが現場を預かる人の役割ですやん。この板前さんは板前さんであって、「店長」でも「大将」でもないということがわかりました。

隣の繁盛店の従業員さんは注文時に我々が迷ってると、今日のおすすめをサラッと言いました。上手いタイミングです。その従業員さんの中にあきらかに指揮をとってる男性がいました。眼光鋭くお店全体を見ながら5~6人の従業員に小声で指示を出しながら、自分は生ビールを片手で2杯づつ入れ続けています。だれが見ても彼がリーダーと分かります。商品がすこし遅いので注文が入ってるかどうか確認したら「すんません、焼き物はちょっと時間かかるんですわあ」と、即答。

何にも事実確認はできてないけど、繁盛店の店長はかっこよくて、言う事は明確、隣のお客さん「ゼロ」の板前のおじさんはパッとせんかったし、責任を与えられてない感じ。

それだけはわかりました。

外食の需要が下がって売上げのパイが小さくなりますが、各店一律に売上減少するのではなく、下るお店は徹底的に売上げを失い、繁盛店は繁盛したままってことになるんでしょうね。こわーい。