飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

バイトの人数を増やしたいと思ったら

飲食店が毎日の営業の中、アルバイトがたりなくなるな、と感じて、「そろそろアルバイトさんを増やしたい」と思う事があります。

で、最初に発想することが「募集」だったら、あなた方はたぶん成功しない。

 

新人を採用するときは、トレーナー役をする人が揃っているか、をまず確認しましょう。「自分は新人の面倒を見る立場だ」と思っている人がたくさんいないと、アルバイトを増員されません。トレーニングする側の人数が少ないのに、大量にアルバイトを採用しても、知らないうちに退職してたり、既存のメンバーが辞めたりして、結局、元の人数に戻る事例を何度も見ました。人が急に足りなくなったら、勇気をもって募集を止めて、既存のメンバーの状態を確認し、時給を上げたり、タイトルを与えたりして、適正な待遇にしてから募集しないといけない。

「募集時給を大幅に上げて、既存のメンバーと同じレベルになった」なんちゅうのは最悪です。新人育成がうまくいくはずない。既存メンバーのモチベーションアップが不可欠です。

 

既存のメンバーの状態を常に改善していると、募集にお金をかけなくても、応募があります。

私は、原則として、応募があれば必ず面接します。「今、募集してないねん」とは言いません。

なぜならば、バイト同士も、見方によれば「競争」の世界ですから、応募してきた人の条件や状態が既存の人達よりも優れているとなれば、その人は「採用」されるべきです。その結果、既存の人達の労働時間が少しずつ減ってしまう事を恐れてはいけない。ある意味、厳しい方法ですがこのプロセスによって、お店のキャパシティは上がって、「人材育成が売上げを高める」シーンを作るのですからね。

 

バイトが足りなくなってきて、思うような売上げが取れなくなってきたお店もあるでしょう。

「バイトさえいれば」と思う瞬間が増えて来てるお店もあるかもしれない。

そのお店が最初に発想すべきは、「既存のメンバーがこれ以上辞めたら困るのでそのために何をするか」であるべき。

どこまで行っても、既存のメンバーの待遇整備が基本です。

あなた方が既存メンバーが環境に納得し満足して働ける職場を作れば「勝手に人数が増えていく」ことを体験できるでしょう。

この辺りを理解してなかったり、はき違えていたりしたら、だいたい失敗しておられます。