飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

円満退職だといっても、いろんな伏線がある事を知る

大学4年生のアルバイトOさんと なんとなく話をしていました。

Oさんはとあるカフェでも働いていたので、ちょと様子を聞こうと思い、

「まだあのカフェで働いてるんか?」と聞いたら

 

即答で

 

「もう、辞めました」

 

えっ、と思いました。当店よりご自宅から近いバイト先だったので、意外でした。

聞けば就職活動が終わったけど復帰しない事にしたらしい・・・。

 

最初に出た退職理由は

 

「ネイルがしたいから」です。

 

卒業が近くなってきたのでオシャレもしたいけど、その店ではネイルは禁止されていました。実はOさんはすごい美人で、性格も優しく、素晴らしい人です。お姉さんは準ミス関学に選ばれてアナウンサーになりました。

ホールのアルバイターとしてはサラブレッドです。Oさんはセンスがいいので、ネイルしたとしてもどぎついモノになる可能性は低いと思います。

規則とはいえ、そのカフェは個人店だし、Oさんを「爪」ごときで失うのはもったいなくないか?と思いました。

 

しかし、Oさんの話には続きがありました。

 

ネイルぐらいで辞めたくなかったのでオーナーに禁止の理由を聞いたら

「ウチでは伝統的にあかんねん」とのこと。本質を外した回答です。

 

また、オーナーがコロナになってお店がいきなり1か月近くお休みになった時、給料が補償されず、収入がゼロになってしまったので、オーナーに「雇用安定助成金などの公的な休業補償制度は使わないですか」と尋ねたところ

 

「知らんかった。自分でやってください」 とのこと

 

Oさんは自分でややこしい申請をして助成金をもらったそうです。Oさんのご家庭はそのバイト代が無いと困るような状況ではないと思いますが、納得がいかなかったんじゃないか、と思います。

 

そのほか、給料が遅延する、とかオーナーが他にも商売をやっていてお店にいないとか、周辺にカフェが少ないため、アルバイトの応募が多いので従業員の苦情に耳を貸さないとか・・・いろいろあるみたい。

 

そういった、ボディブローのような事が重なって、就職活動後に復帰しなかったようです。

 

でも、家から近いので、本当の理由は告げず、穏便に退職したみたい。

 

飲食店長はよく考えないといけない。

 

ネイルの問題以外にいろんな伏線がありました。話がややこしすぎて結論はありませんが、再度言いますが、飲食店長はよく考えないといけない。

 

見えていることだけが事実ではない。