飲食店への自粛要請に反抗された場合の「時短命令」について裁判所の判断が出ました。まだまだ控訴が続くので確定ではありませんが、飲食店長のブログとしては「なるほどそうだろうね」という感じです。
議会が法的・制度的な根拠にたる法律や条令を作らないため、不十分な論理的根拠のまま対応しようとしたため、違法な命令がだされたんだと、判断しているように見えます。
裁判所としては「無理もなかった」ということで東京都に過失はなかったとしていますが、では誰の過失なんでしょうか?
行政(東京都)の過失でないならば、議会・国会の責任になるということですかね。そういうこともいまのうちにきちんと「答え合わせ」しておくべきでしょう。
違法な命令が出た、と裁判所が判断しているのですから、だれの責任かを明確にしておくばきだと思いますよ。
「同調圧力や煽り、見せしめ」による行政執行はもうやめてほしいと思います。
以下記事
判決はまず、特措法で命令が出せるのは「特に必要があると認めるとき」に限定されているとし、「不利益処分を課してもやむを得ないと言える程度の個別の事情が必要」と指摘した。
そのうえで、
同社の店舗は換気や消毒などの感染対策をし、クラスターが起きるリスクは高くなかった
▽都は命令発出に先立って対策の実情を確認しておらず、同社が感染リスクを高めていたとの根拠がなかった
▽命令時点では新規感染者は減り、緊急事態宣言の3日後の解除も決まっていた
▽4日間しか効力がない命令の必要性について都は合理的な説明をしていない、
といった事情を列挙。「命令は『特に必要』とは認められず違法だった」と判断した。
他方、
都の新型コロナ対策審議会の学識経験者は命令が必要だと述べていたほか、
初めての命令発出で先例がなかった点を考慮。
「違法な処分であっても違法だと予見できない事情がある場合には、賠償責任を負う過失にはならない」とする判例を踏まえ、都の対応に「過失があるとまではいえない」
として賠償責任は否定した。
命令の違憲性については「特措法の目的に照らして不合理な手段とは言えない」として認めなかった。
同社の社長は命令が出る前に要請に応じない考えをネットで発信しており、
同社は、命令は違法な「見せしめ」目的だったとも訴えていた。
判決は、命令は他の店にも出される可能性があり、
「報復や見せしめとは言えない」と退けた。 同社側は判決後の記者会見で、判決を不服として控訴したと明らかにした。(田中恭太)