飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

民衆の行動が変わってきようです。ビックリしました。

昨日月曜日、お店を休みました。

夜、昨日から大阪は飲食店のお酒は自粛ですが、食事をするために妻と近所のお店にいきました。

1軒目、私たちが目標としているお店「H」。

このお店は親子二代の夫婦を中心に何十年も運営されていて、平日でも常に満員になります。駐車場もないお店ですが、サラリーマンから家族連れまでオールマイティに愛されてる素晴らしいお店です。美味しいし雰囲気が良いし、善良です。こんなお店にしたいなあ、といつも妻と話をしております。

そのお店に入って飲み物を注文しようとして、気が付いてたのですが「酒類」を売っていました。前回の自粛要請までは売ってなかったはずですが、今回の自粛要請には従ってません。

私は「つかぬことをお伺いしますが、なぜ今回はお酒を売ることにしたのですか」と質問しました。曰く、前回お酒無しで営業した時、店舗の状態に納得いかなくて「俺は何をしてるんだろう?」と原点に戻って考えたそうです。で、今の流れの中で、今回は売る事にきめたそうです。お母さんには反対されたそうですが、今の店主として押し切ったようですね。昨日も家族連れやカップルで満席でした。

そのあと2軒目、ベテランの板前さんが開けたお店「K」によってみました。とにかく美味しいお店です。マスターはとても良い人で、親しみやすい、善良な人です。「ビール飲めますか」と聞いたら、「なんで、のめないんですか。私は前回からお酒だしてますよ。お酒は料理に必要です。見回り隊の人にもいいました。」といってました。お客様も、騒ぐわけでなく静かに料理を楽しんでいました。そもそも、このマスターは、うるさい客にはちゃんと注意する人なんです。

この2つのお店に行くまでのほとんどのお店は8月末まで休店していました。私が思うに私の家から歩いて行けるお店でこの2店舗が「BIG2」です。この2店舗が開いてたら、他の店全部がお休みでも構いません。善良で居心地最高。

ハイレベルで善良なこの2店舗のマスターが、両方とも、大阪府の要請に従わず「お酒を止めなかった」事は、私にとって驚きです。

この両店が借金に苦しんでいるとは思えませんし、違法まがいの事をするお店ではない。

でも「商売人」として、かつ「飲食店経営者」としての「意地・正義感」が、こうさせたのだ、としか思えません。

「お客様によい食事を提供したい」、という意欲と責任感が強いんです。だから素晴らしいお店なんです。

彼らの肩を持つつもりはありませんが、私の分際で批判もできません。

 

ただ、言える事は ここに至るまでの、大臣・知事・行政の発言や行動が

「善良な市民を怒らせてしまった」事を知ってほしいですね。

私が師匠とさえ思うこの2店の経営者は怒ってるんです。

そうとう、ヤバいですよ。

彼らは普通は怒りませんから。よっぽどです。

繁華街のお店が儲けるために「みんなで渡れば怖くない」的に自粛破りをしているのとは違います。

善良な人気店が、だれとも連携せず、自主的に行動を起こしました。

善良で優秀な市民を、冷静に怒らせてしまった・・・・。

各所でこういうことが起こっているとしたら、怖い。政治の潮目が変わるくらいの出来事だと思います。