飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

サービスのニュアンスを伝える方法論

大学新1年生の採用もほぼ完了し、毎日誰かトレーニーが働いている状況です。

 

最初のうちは何にもできないので、生ビールの注ぎ方とか伝票の処理方法とか、具体的な事を教えていればよいのですが、4~5回目になると「お客様にどう対応するか」「気の利くサービスとは」がテーマになってきます。

 

新人のSさんと4年生のTさんが一緒に働いていたときのことです。

 

ちょっとヒマなときだったのですが、4年生のTさんが 散歩するようにふらーっとホールを歩き始めました。そうするとお客さんがTさんを呼び止めて何かを注文しました。



何気ない光景なのですが、私は1年生のSさんに

「何気なくお客様の近くを歩くと、ビールとかお肉とかの追加注文が入ってくることがある。こうやってヒマなときにオーダーを取っておくと、忙しい時にオーダーが重なる事を回避できるので楽になるね」

と言いました。

 

お客様が食べ終わった皿やコップをテーブル横の置いたりするのは「追加注文を聞きに来てくれ」のサインだとは教えていますが、ふらーっと近づいていく感じってなかなか教えられない。

 

でも、実際に行動している人を見ながら、解説してあげると ニュアンスが伝わるので Sさんもマネがしやすいですね。

 

行動する人

解説する人

マネする人

 

この3者が揃えば、伝えにくいサービスのニュアンスもちゃんと伝わる。

 

よくあるVTR教材なんかもこの発想で作成されているのでしょうが、実際に先輩がやってる姿のほうが何倍も説得力があります。

 

飲食店では「ベテランと組ませる」事はよくやっていると思いますが、

そのベテランの動きを経営者が解析したり、新人がどう思ったかを聞いたりして、正しくて深い理解までもっていく事がポイントだと思います。

 

地道に一歩づつ やっていくしかないですけど、 この「確かな一歩」が大きい。